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孤高の棋士 坂田三吉伝 集英社文庫
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孤高の棋士 坂田三吉伝 集英社文庫

岡本嗣郎(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社/
発売年月日 2000/03/16
JAN 9784087471724

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2011/10/04

 趣味の中で、最も付き合いが長いのが将棋(3歳くらいで覚えたので早33年の付き合い!)、次に麻雀だと思う。でも将棋に関する本ってなかなか無い。  この本は、有名な坂田三吉に関する本なのだが、巷間よくある「現役の人」を題材にする著作は頂けないって思いがある。例えば小泉(元首相)に関...

 趣味の中で、最も付き合いが長いのが将棋(3歳くらいで覚えたので早33年の付き合い!)、次に麻雀だと思う。でも将棋に関する本ってなかなか無い。  この本は、有名な坂田三吉に関する本なのだが、巷間よくある「現役の人」を題材にする著作は頂けないって思いがある。例えば小泉(元首相)に関する本なんてたくさん出てるけど、あの「小泉ブーム」に書かれた本なんて、結局その時の「ブーム」という時代背景から逃れられない。換言すれば「ブーム」を著作にしているにすぎないと思う。今の出版業界はそういう「ブーム」(ドラッカーに関する本が1冊当たれば、どの出版社もこぞってドラッカーや経営学に関する本をだす、といった状況)を利用した本だらけで、こういうことを続けてはいけないのではと思うのは大きなお世話だろう。将棋に関して言えば羽生に関する本が多いが、彼もまだ現役だし、そういう人を題材にするのは難があると思う。  で何を言いたいかと言うと、将棋の棋士に関する本は、その俎上に上がるのが物故者とは言え次の問題を根本的に抱えているから書く方からすると難しい。 ①棋士に焦点を当てることは、必然的にその人物が残した棋譜の解説が必要となる(←将棋に関してある程度の知識が読者に要求される) ②もし棋譜の解説を含むとなると、本を著者にある程度の棋力が要求される ③著者に棋力が無い場合には、棋譜を載せないというつくりになるがこの場合、臨場感に欠け将棋の知識を有する読者にとっては「物足りない」結果となってしまう。  この本は③という欠点を構造的に有しており、いくら「初手の端歩」「角頭の歩」などと言われても、棋譜もその時の盤上の駒の配置も載っていないので、坂田氏の独創性やら個性が著者が意図したように読者に伝わってこない。また著者の取材の成果をいろいろ載せたいがために、筋の運びがあっちにいったりこっちにいったりする嫌いがある(司馬の『翔ぶが如く』のような状態)。  将棋の本なんて将棋に興味ある、ごく一部の人しか読まないのだから思い切って専門的に棋譜の解説も載せたりした方が(個人的に)良いと思う。  これだけ批判しておきながら、個人的には大変楽しめた作品です。近代将棋成立時の背景がよくわかり、特に個人的にモヤモヤしていた「名人」制度についてもよく理解できました。この当時、段位に差があると「駒落ち」で対局するなんて制度があったことも遅まきながらこの本で初めて知りました。また菊池寛が、東西対立を解消すべく文字通り「東奔西走」していたこともこの本で学びました。  菊池寛は麻雀についてもこの当時一家言有しており、こういう「盤上のゲーム」を愛していたのだな、と勝手に推察しております。麻雀も将棋も明治から大正にかけどちらも一部の(怪しい)人だけが楽しむものだったのが、将棋だけ今日のような地位を有したのは、ルールの統一性や頭脳ゲームとしての性格の差があるのだろうと思う。  余談だが、ゲームとしては将棋に負けるとも劣らない麻雀がここまで堕落したのは、裏・赤ドラだのと単なるドラ集めゲームにしてしまった事だろう。もし裏ドラもノーテン親流れも一発もなしにすれば、恐らく強い者が勝てる「頭脳ゲーム」として発展したかもしれない(阿佐田哲也の『これがオレの麻雀』にて行っているルールが許せるギリギリの範囲だと思う)。  この本の主人公の坂田三吉は棋譜が後世に残るからいい加減な手は指せないというくだりがあり、このくだりをみて阿佐田氏の『これが・・・』の中で読者が読んで説明のつく、「耐えられる」雀譜でなければならないというくだりを思い出したのです。  数少ない将棋に関する本で、個人的には(棋譜が載っていない不満はあるが)大変満足した一冊でした。

Posted by ブクログ

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