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戦国大名と天皇 室町幕府の解体と王権の逆襲 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2001/01/10 |
JAN | 9784061594715 |
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戦国大名と天皇
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
幕府権力が衰える中、天皇の権威は地方においては権力の正統性を担保するものとして重要度が増したが、京畿の大名達にとってみれば天皇を担ぐ経済的負担に値する価値は認められていなかった。 この中央と地方においての天皇の権威に対する反応の違いが面白い。 困窮した朝廷は官位を売りながら細々...
幕府権力が衰える中、天皇の権威は地方においては権力の正統性を担保するものとして重要度が増したが、京畿の大名達にとってみれば天皇を担ぐ経済的負担に値する価値は認められていなかった。 この中央と地方においての天皇の権威に対する反応の違いが面白い。 困窮した朝廷は官位を売りながら細々と命脈を保っていたかのような印象だったが、名ばかりの官職は朝廷の収入源として利用するが、実質的な官職は簡単には与えないなど、思ったよりもしたたかな姿がみえた。 いちばん興味深かったのは、信長に対する三職推任についての部分。 本能寺の変直前のこの時期、信長はすでに天皇を超越した神の如き権威を自らにまとうことはあきらめ、征夷大将軍の任官を望んでいたと。。 そのために三職推任は信長側からの要請で行われたものだった・・・。 武家伝奏、勧修寺晴豊の日記のみならず、前後の資料を踏まえて推論されている。
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※このレビューにはネタバレを含みます
戦国時代の天皇のあり方について、とても興味深く読めた。 ひとことで言うと、権力は大名に帰するが権威は天皇に帰していた。 どことなく、ローマ皇帝と世俗諸侯の関係に似ている気がする。 足利義満は天皇の権威を利用せずとも武力で鎮圧をすることができたが、足利義持の頃から天皇に武力鎮圧の許可の申請をするまでになった。 また天皇家は権威はあったものの、赤貧状態であり官位を下賜することによって皇室の財政を潤わせようとした。ただ天皇の権威を利用する連中もいたりするなど、欧州に負けず劣らないパワー・ゲームが存在したのだなとも読んだ。 一概に戦国時代は、天皇家の権威や権力も地に堕ちたとみなされがちだが、まったくそんなことはなくむしろ大名は天皇の権威を持ち上げつつも、それから認めてもらうよう仕組んだり、文字通り官位を得ることによって権威をまとおうと苦慮したようである。
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読後の感じはとてもいいのですが、どうしても西洋との対比が過剰に見える。いや、もちろん素人意見ですので根拠はありません。あとは、別の本との読み合わせでどうしても今谷批判に出くわすことが多いので。それだけ、知の巨人だと言う事なんでしょうけども。。
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