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ドイツ福祉国家思想史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 未來社 |
発売年月日 | 2000/03/31 |
JAN | 9784624321628 |
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ドイツ福祉国家思想史
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ドイツにおける「福祉国家」思想の形成史を、「法治国家」思想と対比させながら、後期絶対主義期から現代にかけて論じる大部の研究。術語史的に言えば「法治国家」は19世紀に成立するが、その概念内容を実質的に先取りしている思想として、プロイセン改革の主導者スヴァレツ、カント、ロテック、ヴェ...
ドイツにおける「福祉国家」思想の形成史を、「法治国家」思想と対比させながら、後期絶対主義期から現代にかけて論じる大部の研究。術語史的に言えば「法治国家」は19世紀に成立するが、その概念内容を実質的に先取りしている思想として、プロイセン改革の主導者スヴァレツ、カント、ロテック、ヴェルカーなど18世紀末から前三月期の自由主義者たちの思想が取り上げられる。もちろん、彼らは「市民的自由」を擁護する点で共通していた。しかし、スヴァレツは絶対主義期の国家目的論――臣民の「幸福」を国家が実現するべき――に基づき後見主義的国家干渉を正当化したのに対して、カントによる幸福主義批判のもつ射程の広さが高く評価される。とはいえ、カントもまた私的自治の論理を貫徹することができたわけではない。カントは「共和主義」の概念により「史的定在」としての君主政国家を容認しつつ、国家権力主導の改革を展望したにすぎない。このような「君主政原理」に対する譲歩やその正当化は、カントの洗礼を受けた西南ドイツ自由主義――ロテック、ヴェルカー、モール――にも受け継がれていく。モールやローレンツ・フォン・シュタインは、このような国家権力による「社会」への干渉を伝統的な「ポリツァイ」という名称のもとで概念的に整理しながら、単なる法学ではない実質的な要素も含む「国家学」を構想したとされる。このような複雑な展開を経ながら、現代の「法治国家」対「福祉国家」、あるいは国家と社会の分離をいかに意味づけするべきかという問題について、著者は歴史的な展望を与えようとしている。
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