流通革命は終わらない 私の履歴書

中内功(著者)

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞社
• 発売年月日: 2000/12/04
• JAN: 9784532163723

商品レビュー

2016/06/20

あの時代を通じて培われた彼の精神性の高さ・使命感の強さは、けして真似できるものではない。せめて、学べるものを学び、彼の思いに恥じない生き方をしたいと思う。

以下、抜粋
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中内功（いさお、力ではなく、刀）
1922（大正11年）大阪市生まれ
・父親薬剤師
1941年　神戸商科大学卒業
1944年　フィリピンルソン島、靴に染み込んだ水を飲む、空腹だが自分の肉はウジ虫に食われている、玉砕命令がゲリラ命令に転換、24槽の船のうち、半数が撃沈
1951年大栄薬品工業（薬のヤミ問屋、薬のメーカー）
小林一三「大衆相手の現金商売」
主婦の店ダイエー　一号店

・牛肉が精肉店で60円→39円で売る（枝肉商の協力、仕入れ先探し、AUから沖縄に輸入、自社牧場）

・商業界主催、倉本長治「店は客のためにある」
　　弟子、藤島俊
・S37渥美俊一　ラジカルな小売業近代化論、ペガサスクラブ八足
・S35喜多村実　公開経営指導協会、ガラス張り経営、
　「伊藤雅俊）昭和4（1929）年、日本で最初のボランタリーチェーン（VC）「全東京洋品商連盟」を7人の仲間と設立しています。すぐに目黒・オリオン堂の喜多村実さんも加わりました。喜多村さんは後に、中小商店の経営指導に当たる公開経営指導協会を設立しました」

1965ケネディ大統領のチェーンストア賛歌
「スーパーマーケット業界によるローコスト・マス・マーチャンダイジングの技術の有効活用は、食品流通に関わるすべてのコストを大きく引き下げました。それが、国民のより高い生活水準を可能にし、アメリカの経済成長に大きく貢献しました」

S42チェーンストア協会
　小売業のエンジニアリング化
　それ以外に大企業になる道はない

S39　ナショナルブランド人気　
　　カラーテレビを安売り、見えない製品番号で問屋が罰せられる（取引停止）
松下幸之助から、安売りをしないように依頼されるが聞き入れず
S45　山田無文老師「大衆のためにという菩薩心から出発できたから成功できたんや。スタートの気持ちを最後まで貫けば、いつ死んでもええはずや」
S55　日本の小売業で初めて売上１兆円
・TPOSに合わせて消費者が選べるようにするコングロマーチャント（複合小売集団）
・フォーザカスタマーズ
　・ローソン
　・オレンジページ（雑誌）
　・プランタン（百貨店業態）
　・OMCカード（分割払い）
　・クラウン（音楽）
　・ビッグ・エー（再生済み）簡素化
　・大阪女子マラソン
　・福岡ダイエーホークス
　・福岡ドーム
　・シーホークホテル
★ドラッカー「現代の経営」事業の目的は顧客の創造
★ジンマーマン「スーパーマーケット流優革命の先駆者」

・ノーブランド+セービング

オレンジジュース300-400円
　・果汁の輸入枠撤廃
　・ブラジルのバレンシアオレンジ現地搾汁、濃縮、冷凍、輸入　→3~４割安くできる
H4（1992年）

1980（S55）経団連副会長
　それまでは「鉄は国家なり（byビスマルク）」（＃鉄鋼生産量は現在でも国力を表す重要な指標）

リクルート（江副さんに頼まれる）
三菱商事と提携

★浪花節に弱い

★日本チェーンストア協会創立にあたって
・小売商業の近代化によって、規模のメリットを追求し、工業の世界で実証された原理原則を商業の世界で活用する
　①単品：意思を持って売りたい商品
　②大量：ベルトコンベアに乗って生産
　③計画的：生産と消費、仕入れと販売とを統合、売れ残り、売り切れなし

2011/12/08

日本の流通・小売を語る上で、ダイエー、中内氏は外せない。大岡昇平の「野火」、ユーロ誕生を通じて、中内氏の想いが語られている。