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サンタさんがクリスマスプレゼント
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サンタさんがクリスマスプレゼント

ニコラス・アンドリコプロス(著者), 門山幸恵(訳者)

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サンタさんがクリスマスプレゼント

定価 ¥1,760

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新世研
発売年月日 2000/11/20
JAN 9784880120652

サンタさんがクリスマスプレゼント

¥385

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2023/12/10

 クリスマス絵本特集、その2。  本書(2000年)を描いた、ニコラス・アンドリコプロスは、ギリシャの作者で、ギリシャのクリスマスイブが、12月31日なのも初めて知ったが、どこの国もクリスマスの持つ、その温かい雰囲気は変わらないのだなということを、まざまざと実感させられて、特に...

 クリスマス絵本特集、その2。  本書(2000年)を描いた、ニコラス・アンドリコプロスは、ギリシャの作者で、ギリシャのクリスマスイブが、12月31日なのも初めて知ったが、どこの国もクリスマスの持つ、その温かい雰囲気は変わらないのだなということを、まざまざと実感させられて、特に本書の展開には、とりわけ感慨深いものがありました。  表紙のような、聖なる夜に雪の降る描写には、淡く滲む水彩画がよく似合い、そんな森の中から、じっと一つの家を見つめているサンタさんは、何やら訳ありの様子で・・・。  窓から外を見ていた男の子、「コーネリウス」は、その真っ白な雪景色の中に、赤い点がポツンと浮かび、それが段々と大きくなってこちらに近付いて来たのがサンタクロースだと知り、プレゼントを持ってきてくれたのだと思い、そのテンションは最高潮に達したのでしょう、冷たい手を擦りながら、ソワソワし、窓から窓、窓から玄関へと行ったり来たりしながら、「もう、ノックしても、いいころなんだけどな」と待ちきれず、一緒に側についている黒猫も何だか気掛かりそう。  そうして、ジリジリしていたら、ついにトントントンとノックの音が! そのあまりの嬉しさに、いつもは「どなたですか?」と尋ねるのも忘れてしまったコーネリウスは、いきなりドアを開けてしまい、それに驚いたサンタさんは、階段を踏み外して雪の中へ引っくり返るという(笑) その、なんともベタな展開には、コミカルではないリアルタッチの絵が更に輪をかけて面白くしており、印象に残る。  しかし、そこはサンタさん。「だいじょうぶじゃよ、ぼうや」と、全く気にしていない様子に、コーネリウスも素直な子で、 「ほんとに ほんとに ごめんなさい、サンタさん。ところで あの、ぼくのプレゼントは どこ?」 と、肝心なところは忘れておらず聞いてみたら、なんと、コーネリウスのところが一番最後になってしまい、プレゼントは何も残っていないという・・・えっ、ということは、一つ忘れてきたってこと? そんな・・・ことって。そりゃ思わず、黒猫も前に出て来るよね。しかも、そうしている間に、あと1分で真夜中の12時が迫っており、このまま年越しなんて悲しすぎるよ。  ・・・しかし、コーネリウスは。 「そうだったのか。でも、そんなこと かまわないよ。ぼくのプレゼントだって、ちゃんと あるんだもん」 「なんじゃと? きはたしかか? この わしが、プレゼントだって?」 「そうなんでしょう? ぼくのプレゼントは、サンタさんかあ。こうなったら、こんやは おれいしなくっちゃ。ディナーパーティーに、ごしょうたいいたします」  そこから、絵の雰囲気はガラリと変わり、その紗のかかったような幻想的な絵は、まるでサンタさんの後ろにある暖炉でパチパチと燃える炎や、クリスマスツリーにかけられたキラキラと点灯するランプ、そして、美味しそうな料理から立ち上る湯気が織り成す、夢のような素敵な空間であり、また、サンタさんをもてなす、コーネリウスの健気な給仕ぶりも中々、様になっていて素敵で、その言葉には、かどやまゆきえ(門山幸恵)さんの訳の素晴らしさもあり、一夜限りの特別な夜を演出してくれる。 さあ、しょくじを はじめましょうか? ほしくずのソースが かかった ゆめと おとぎばなしの りょうりです。 それでは さいしょに、ゆめのような ピザから どうぞ。 メインディッシュは、にじが かかった しちめんちょうです。デザートには、 きんいろにかがやく よるのシャーベットと いっしょに、まごころを どうぞ。  えっ、ちょっと恥ずかしいって。一年に一度だけの貴重なひとときなら、たまにはこうした夢に酔うのも悪くないでしょ? それだけコーネリウスにとっては、一年間、楽しみに待っていたのだから。  それから、いままでのクリスマスプレゼントは、まだ色々な所に置いてあるけれど、サンタさんに会ったことも実際に話をしたことも初めてで、それは彼にとって、もう二度目は無いのかもしれないことから、却って、とても印象深い素敵な思い出になったでしょうし、それが、サンタさんにとっても二度と無い素敵な思い出になったところに、本書の素晴らしさがあるのだと思える点には、物事も考え方、捉え方次第で、良いようにも悪いようにも変わり、しかも、それが自分次第で出来るということには、私自身、とても励まされて、その結果が、あの雪景色すら暖かく感じさせた、心がポッと和むような最後の絵であるのならば、それこそ、コーネリウスが自らの手で得た、一生もののプレゼントだったのだろうと、私には思われたのです。

Posted by ブクログ

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