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ぼくは静かに揺れ動く Book plus

ハニフ・クレイシ(著者), 中川五郎(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 アーティストハウス/角川書店
発売年月日 2000/07/17
JAN 9784048973038

ぼくは静かに揺れ動く

¥110

商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2020/05/23

「生まれてからいちばん悲しい夜だ。というのもぼくは家を出て、もう二度と帰ってこないからだ。」 出だしのたった二行で読者を引き込む書き出しが秀逸。 原題の“Intimacy"を『ぼくは静かに揺れ動く』と訳したのも上手いなぁと思った。

Posted by ブクログ

2012/07/30

一人の男の頭の中を旅行してるみたいな小説。とにかく、主人公の彼の思想や記憶や妄想が書き連ねられている。彼の考えは邦題の通りに揺れ動いており、断絶したり飛躍することもしばしばなので、小説のリズムに慣れるまで時間がかかった。 しかし、彼の正直さはとても魅力的だった。彼の全てに共感す...

一人の男の頭の中を旅行してるみたいな小説。とにかく、主人公の彼の思想や記憶や妄想が書き連ねられている。彼の考えは邦題の通りに揺れ動いており、断絶したり飛躍することもしばしばなので、小説のリズムに慣れるまで時間がかかった。 しかし、彼の正直さはとても魅力的だった。彼の全てに共感するわけではないが、時たま心をグッと掴まれるような一節がふいに登場したりして、ハッとすることがあった。 ここまでシニカルに、というかリアリスティックに「ロマンチックな愛を求める男」を描くというのも面白かった。どこか醒めてるのに、愛を信じる主人公。感傷的な内容なんだけど、感傷的じゃない文章の感じもよい。

Posted by ブクログ

2010/09/20

 体を別とする一個人同士が本当に心を一致して分かり合えることなんて、果たしてできるのだろうか。ひと時の心の交差はあったとしても、少し目を離すと、互いに違う風景に目をやってしまう。その交差の瞬間は間違いなく存在した事実だったとして、その次の曲がり角では全く違った人間・事物に心惹かれ...

 体を別とする一個人同士が本当に心を一致して分かり合えることなんて、果たしてできるのだろうか。ひと時の心の交差はあったとしても、少し目を離すと、互いに違う風景に目をやってしまう。その交差の瞬間は間違いなく存在した事実だったとして、その次の曲がり角では全く違った人間・事物に心惹かれてしまっている、これもまた起こりうる事実だろう。  人間同士、殊に恋人同士の関係というものは、その交差の瞬間から「誠実」という名のレールの上を真っ直ぐに走ることを前提とする列車のようだ。一瞬の交差、白熱でしかなかった、と自ら認めてしまえば、私あなたは不誠実の烙印を押されてしまう。まあ男女共に不誠実を良しとする者同士ならよいのかもしれないけれど。そんな烙印を押されるのを恐れて、私たちは辿り着きたくもない方向を見つめながら、列車に乗ったままでいることもある。それは歳をとるにつれて上手く身につけることのできる処世術なのかもしれない。少々の嘘、互いを見てみぬ振りすること、空元気、滑稽な鼓舞、、荷物も重くなっている、、いつかの借り、恩、見栄、情、、  いつの間にか列車からは降りれない。  本物の「誠実」とは何なのだろうか。他の列車の乗客と同じように、与えられた環境を受け入れ、面白くおかしく過ごそうと努めることであろうか。そして時折、同じ人生を偶然にも乗り合わせた客と笑顔の瞬間を共有することだろうか。それとも、一人、真っ直ぐ手を上に挙げて、名もなき駅でその旅から抜け出すことであろうか。例え、それが周囲の人々を興ざめとさせ、傷つける結果となったとしても。。  時に、「社会・コミュニティに対する誠実さ」と「自身に対する誠実さ」は真っ向からぶつかり合い、矛盾を孕み、いがみ合っているようだ。私あなたの心にある気持ちは「真っ当に、誠実に生きたい」だけであるとしても。そう願えば願うだけ苦しい事だってある。そういった感情と上手く付き合っていければいいのだけれど。どちらも犠牲にはしたくないと思いながら生きる日々は、今日も何も決めることが出来ないまま、予定調和の中に埋もれてしまいそうだ。

Posted by ブクログ

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