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不倫と南米
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎/ |
発売年月日 | 2000/03/10 |
JAN | 9784877283964 |
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商品レビュー
3.5
30件のお客様レビュー
現地で見たな、この様子は、ってわかるのが面白い。あとの解説でそれがあっているとまた面白い。 南米、興味がないわけじゃないけれど、こんな風に人の感じたことを伝えられるだけで今はいいって感じ。 イグアスの滝だけは見たいけれど。 最初の電話、面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ちょっと久しぶりの吉本ばなな。 「世界の旅」というシリーズらしい(この作品は<3>?)。南米づいてる今年。タイトルにも惹かれて読んで見た。 短編が7つほど。本書タイトルにある「不倫」に絡む話ではあるが、そうした関係にある(あった)男女の日常が綴られており、不倫関係をどうこうしようというキワドイ話ではなく、極めて淡々としている。 そんな男女の関係を一話目の「電話」で、 「都会でしかありえないばかな設定だった。大人のようで実は全員が子供という、よくある話だった。」 と、サラっと書いている。背徳感も、世を忍んでという暗さもない。 そういう点では、舞台となるアルゼンチンの点描も、彩り程度のものが多く、恐らくコロンビアでもボリビアでも、どこであっても構築し得たストーリーじゃないかと思える。 故に、ばななの小説は、普遍的でもあるのだけど。。。。 お話はどれも吉本ばななワールドで、人に対する思いやりや、気の使い方などがどこまでも優しく、心がほっと温かくなるものが多い。そして、随所に出てくる素敵な比喩、暗喩。目に見えない事象、感じ方を、実に見事に文章に変えてしまう感性には、いつもながらに舌を巻く。今回秀逸だったのは、「窓の外」のこれ; 「家の中に誰もいないと、まるで冷蔵庫の中で冷えていく果物のような気分だった。」 冷静に読むと、果物の気分なんて誰も知らないのに、「まるで」って言われてその気になる(笑) あぁ、面白いなぁと、彼女の文章のファンとして、こうした表現に出会えただけで幸せな気持ちになる。 巻末は、実際にアルゼンチンを訪ねたルポルタージュ。物語の中で使われた場所、出来事など、実際に旅行中に体験したことが引用されているという種明かし。あってもなくてもいいのだけれど(いや、無い方がいいのかもしれない)、小説家というのは、こうした体験を物語に織り込んでいくんだという舞台裏を垣間見た気にはなった。 だから、やっぱり無い方がいいかも。読者は、ばななワールドの舞台だけを見ていたい。・・・ところもある。 うーん、なんか中途半端なレビューになってしまった。 あ、写真と挿画は良かった。特に原マスミさんの絵が良かった。ずっと以前から、ばなな本の表紙を手掛けてるし、世界の旅のほかの本も原作品のようだけど、とっても南米!って感じがした。
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短編集だと気づかずに、しばらく主人公たちの共通点探しながら読んでしまった。個人的にはいちばん最初の話の、夫の不倫相手の旅先の予定を調べて悪質な電話をしてくる妻が怖かった。
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