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白鳥の歌 世界探偵小説全集29
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
発売年月日 | 2000/05/20 |
JAN | 9784336041593 |
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白鳥の歌
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ワーグナーの歌劇の稽古中、歌はすこぶる上手いが人間として最低の男、ショートハウスの言動に悩まされる関係者達。初日があと一週間と迫る中、楽屋でショートハウスの首吊り死体が発見される。 死亡時刻には現場は密室状態、普段の言動の結果彼の周囲は動機まみれの容疑者だらけ。出演していたテノー...
ワーグナーの歌劇の稽古中、歌はすこぶる上手いが人間として最低の男、ショートハウスの言動に悩まされる関係者達。初日があと一週間と迫る中、楽屋でショートハウスの首吊り死体が発見される。 死亡時刻には現場は密室状態、普段の言動の結果彼の周囲は動機まみれの容疑者だらけ。出演していたテノール歌手のアダムの親友だったフェン教授が調査に乗り出すと、その後も怪事件が相次ぎ―― 英国チックなドタバタコメディ(くすぐり)と事件の展開のグイグイと読ませる引きが素晴らしいですね。被害者の兄のところにオンボロ車で向かう所なんて、これはウッドハウスか?と思う笑いどころが満載でお気に入り。作曲家の経歴も持っているクリスピンらしく、オペラ製作の舞台裏の様子が生き生きと描かれててそれも楽しい。 タイトルの「白鳥の歌」ですが、解説ではこれを区切りにフェン教授の探偵引退を考えていたのでは?と推測されてますが、確かにその線もありそう(特に、フェン自身に過去の事件を回顧するシーンを折り込んでくる辺り)ですが、一方で死体となった人が歌手だった事を踏まえて「スワンソング」の意味を吟味すると、とても皮肉な(そして、まさに本作の正鵠を射る)ニュアンスにもとれる気がしました。
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オペラとミステリの組み合わせで思いつくのは、深水黎一郎『トスカの接吻』。 オペラに関する雑学は、分からないので読み飛ばしました… ミステリとしては、それほど凝った作品ではないかな。それよりも各登場人物の恋愛模様が見所か。 著者が26歳の頃に描かれたということもあり、若さを感じられ...
オペラとミステリの組み合わせで思いつくのは、深水黎一郎『トスカの接吻』。 オペラに関する雑学は、分からないので読み飛ばしました… ミステリとしては、それほど凝った作品ではないかな。それよりも各登場人物の恋愛模様が見所か。 著者が26歳の頃に描かれたということもあり、若さを感じられる作品。
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解説がものすごく優秀。 ニュルンベルクのマイスタージンガーを知ってたらより楽しめるらしい。 ミステリの方もこういった事件構造はよだれがたれるほど面白い。作中にはられた伏線が効果的になっており各登場人物の行動が自然となっている。こういう小説が理想。
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