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近代世界における日本文明 比較文明学序説
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2000/07/10 |
JAN | 9784120030277 |
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近代世界における日本文明
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昨年一年間読み続けて来た梅棹忠夫モノの一冊。帯に「文明の生態史観」の各論編、とあるように文明というフレームで様々なテーマを取り上げています。実は1982年から17年間、国立民族博物館で行われ続けた谷口国際シンポジウム文明学部門での彼の基調講演を17回分まとめた本なのです。それぞれ...
昨年一年間読み続けて来た梅棹忠夫モノの一冊。帯に「文明の生態史観」の各論編、とあるように文明というフレームで様々なテーマを取り上げています。実は1982年から17年間、国立民族博物館で行われ続けた谷口国際シンポジウム文明学部門での彼の基調講演を17回分まとめた本なのです。それぞれのシンポジウムでのそれぞれの学者の講演は、また別の記録になるのでアンマンをアン無しで皮の部分だけを食べているようなのですが、それが逆に梅棹が文明学をどれだけ大きく構想したのか、比較文明学という眼鏡でどういった事象を取り上げたのか、わかる面白い本でした。森羅万象のディテールを文明という視点から縦横無尽に語ってシンポジウム自身の盛り上がりに火をつける、という役柄こそが学者というよりプロデューサーとしての彼の面目躍如です。なにより第4回からの失明後もなんら変わりなく存在感を示す記録にもなっており彼の超人性に感動しました。マックス・ウェバーなどの西洋起源の文明論に日本文明を加えることでより普遍性のある科学にする、という学者としての自立した立ち位置もとにかく力強い、と思います。この本を読んで文化というアプローチとは違うシステム学としての文明学がなんとなくわかった気がして、なぜ梅棹忠夫に惹かれるのかも、なんとなくわかった気がしました。
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またしても長い時間かけて読んでいるので前半は思い出せない。全体的に、梅棹先生が問題提起をされていて、それについて、そのあとのシンポジウムで議論されているのだけれど、その議論がどのようになっているのかは本書には著されていないので、ちょっと物足りなさはある。それでも、17年にわたって...
またしても長い時間かけて読んでいるので前半は思い出せない。全体的に、梅棹先生が問題提起をされていて、それについて、そのあとのシンポジウムで議論されているのだけれど、その議論がどのようになっているのかは本書には著されていないので、ちょっと物足りなさはある。それでも、17年にわたって行われてきた比較文明学の議論がどのようなものであったかが知れる。いま記憶に残っているもの。蒸留酒と醸造酒の話。まったく無知であったので、その後、ネットで調べたりして、アルコールに弱い私には蒸留酒の方が向いているのだということが分かった。(もちろんうすめて飲みます。)蒸留酒の製造技術ができたことで、ウィスキーとかブランデーとかジンとかをストレートやロックで飲んで、酔っ払いが増えた、そのために、禁酒の運動が盛んになった、というのはよく分かる話だ。けれど、完全にアルコールを断つというのは、宗教がらみを除くと、難しい話だった。逆にいうと、やはり宗教の力は強いということか。いろいろもっと面白い話があったはずなのだけれど、結局残っているのはこれだけということで、また勉強します。
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