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新薬はこうして生まれる 研究者社長が明かす開発秘話
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞社/ |
発売年月日 | 2000/01/25 |
JAN | 9784532163334 |
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新薬はこうして生まれる
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製薬メーカーで、研究者から社長になった、著者の人生について書かれた本。 研究者として武田薬品に入社後、葉酸・副腎皮質ステロイドの合成に携わり、NIHに留学し、アミノ酸の一種である水酸化プロリンの構造決定の研究をテーマで研究を続けた。 NIHでの留学中には、デラウェア州にあるデュポン社にも訪れ、3大プロジェクトに接している。それは、①素法による窒素から、アンモニア・尿素への変換、②植物への開花メカニズムの研究、③フッ素含有化合物の合成と物性評価である。③が現実化したプロジェクトであり、著者に「研究の方向付けが、企業の将来を決定づける」という認識を持たせる経験であった。 帰国後、抗がん剤のクロモマイシンの構造決定の研究や、アボット社との共同研究を経て、武田薬品の社長になった。 医薬の歴史としては、東洋では徐副が始皇帝の命を受けて不老不死の薬を探した話は有名であり、西洋では古代ギリシャのヒポクラテスが「てんかん」を原始信仰上のものから脳の病気と定義づけたなど、古くからが残っている。 医療から薬が独立した起源は、19世紀初期に、ゼルチュナー(独)が阿片からモルヒネを単離し、モルヒネが鎮痛の作用の本体である事を解明したことから始まる。 その後、ペルチェ(仏)のキニーネ(抗マラリア薬)、コンラッド(独)のバルビタール(催眠薬)、フィレーネ(独)のアスピリン、長井長義のエフェドリン(鎮咳作用)の創製と次々と新薬が登場する。 20世紀に入り、フレミングが青カビの作る抗菌作用に注目し、抽出した「ペニシリン」に始まり、ストレプトマイシン、アクロマイシン、マクロライド系抗生物質などが発見された。 1950年代には、抗リウマチ薬で、喘息、難治性の皮膚疾患にも効き目がある画期的な注射薬「コルチゾン」が開発され、ステロイド療法の幕開けを象徴する薬となった。しかし、コルチゾンは感染症等を患いやすくなるという副作用の問題ががその後明らかになった。 1960年代には、抗鬱剤の「トランザキサー」、抗炎症薬の「インドメタシン」などが開発された。 1970年代には、インドメタシンも含めた非ステロイド消炎剤によって、胃や十二指腸にできた潰瘍を治療するための薬、「タガメット」が開発された。 1980年代には、ペプチド新薬である、抗ウィルス疾患剤のインターフェロンや、主にアムジェン社などが力を注いだ、赤血球増殖薬であるエリスロポエチンなどが開発された。 1990年代には、抗コレステロール剤である「メバロチン」などの生活習慣病の薬が開発された。 武田薬品は、戦後、糖尿病薬のアクトス、ベイスンなど画期的な新薬が開発され、日本を代表する製薬メーカーです。専門的な本ですが、初の研究者から社長に上り詰めた著者の研究、経営についての考え方が随所に紹介されています。
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武田の社長も勤めた研究者の自叙伝。研究に対する情熱と愛情が伝わってきた。自分も研究に関わる立場として、励まされる思いがした。 とりあげられていた研究開発の内容は低分子医薬品に関するものが主だったが、高分子医薬品の開発に携わる自分には逆に新鮮だった。大枠を決めてひたすら探索をして...
武田の社長も勤めた研究者の自叙伝。研究に対する情熱と愛情が伝わってきた。自分も研究に関わる立場として、励まされる思いがした。 とりあげられていた研究開発の内容は低分子医薬品に関するものが主だったが、高分子医薬品の開発に携わる自分には逆に新鮮だった。大枠を決めてひたすら探索をしていく、本書にあるような研究開発の仕方の是非はわからないが、触れたことのない自分にはどこか楽しげで、力強いものに見えた。
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