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レ・ミゼラブル(3) ヴィクトル・ユゴー文学館第4巻
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レ・ミゼラブル(3) ヴィクトル・ユゴー文学館第4巻

ヴィクトル・ユーゴー(著者), 辻昶(訳者)

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レ・ミゼラブル(3) ヴィクトル・ユゴー文学館第4巻

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 潮出版社
発売年月日 2000/09/25
JAN 9784267015649

レ・ミゼラブル(3)

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商品レビュー

3

2件のお客様レビュー

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2023/06/22

偶然が次々と積み重なってゆき、人物が容赦無く退場させられる様は叙事詩的。全体を通しての主役はテナルディエ一家だと思った。なかなか感情移入しにくい登場人物ばかりだが、共感できるとしたらエポニーヌだろう。時々歴史描写で脱線させられるが、そういう部分は当時の読者には振り返りの場であった...

偶然が次々と積み重なってゆき、人物が容赦無く退場させられる様は叙事詩的。全体を通しての主役はテナルディエ一家だと思った。なかなか感情移入しにくい登場人物ばかりだが、共感できるとしたらエポニーヌだろう。時々歴史描写で脱線させられるが、そういう部分は当時の読者には振り返りの場であったろうし、教養としてじっくり読むと面白い。

Posted by ブクログ

2014/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「ほんの少しズルをして他者からの愛情や尊敬を得たとして、そんな自分を自分で許せるか」といったら、私はたぶんうやむやに許してしまう。  しかし、ジャンヴァルジャンは許せない(というより耐えられない)と考えた。  他者にどれだけ貶められようとも、決して自分で自分を貶めるようなことはしない…その信条は、彼がミリエル司教に出会い生まれ変わった際に得た導きの光だ。彼はその光のもとではじめて幸福というものを噛みしめることができる。    愚直なほど誠実であること。信じられる自分であること。それはどれだけ難しいことだろうか。  度重なる悩ましい問題に際して、それらの信念を守り続ける決断を下したジャンに私は憧れるとともに、また自分を見失い死を選ぶしかなくなったジャヴェールには、深く感情移入をしてしまうのだ。  神の如き良心の眼差しがいつも自分を見つめているという感覚と常に向き合ってきたジャン。法の番人として瑕疵なく冷酷なほどの規律正しさを曲げなかったジャヴェール。律儀さという点ではどこか似ている二人が最終的にお互いを生かす選択を選ぶ展開は胸が熱くなると同時に、それがために自らの信念に殺されることになったジャヴェールの結末にひどくショックを受けてしまう。法の無謬性の崩壊に気づいた彼は、その雪崩に巻き込まれて死んだともいえる。法の絶対性あっての上での自信が一気に崩れていくさまは、まさにユゴーの真骨頂か。猟犬の潔い死はあっけなくもあるが印象深く残る。  ジャンの保護のもとで何不自由なく幸福を手に入れたコゼットと彼女以外盲目状態のマリユスに関しては、後半かなり能天気に映ってしまうが、彼女たちはあくまで清く美しいものの代表であり物語上の引き立て役なのだと考えると納得がいく。彼らの輝かしい幸福を見て弱々しく微笑むジャンの儚くも幸せそうな姿には、胸が詰まりそうになった。  「こんな尊い生き方ができたなら」 でもそれは「私には絶対にできない」という気持ちの裏返しであり、手の届かないものに対する憧憬から未だ脱せずにいる。

Posted by ブクログ

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