ダリア

野中柊(著者)

• 販売会社／発売会社: 理論社/
• 発売年月日: 2000/10/25
• JAN: 9784652071915

商品レビュー

2023/01/05

「自分はいったい誰なのか」という感覚や、誰かに対してのモヤッとした感情に、真摯に向き合ったことなんて一度もなかったことを思い知らされた。

性に関する場面では直接的な表現が多いのに対して、それに伴う感情や心情の表現が抽象的なのが、まさに思春期の混沌としたそれ。知識だけが頭でっかちに増えていくのに、自分の気持ちにはまとまりが持てない、あの感覚。

絵に描いたような、映画に出てくるような、ある意味で「理想的」な家庭。そんな「理想」や「普通のようなもの」と葛藤するハナコと太郎の2人を飲み込んでいく感情。自分について考える度に落ちていくスパイラル。生にも性にも恋にも向き合う中で思う、巡り合わせの不思議。

これがぜんぶ、例えばビッグバンみたいな何かを起こした時、ダリアは綺麗に咲くのかも。

2016/01/30

内容が社会学っぽい
ジェンダーとか国とか

この人はどうやら繊細な恋愛小説か
今回のような抽象的なものを描く作品か
2パターンに分かれるようです

2014/05/11

眠る前に料理レシピとポルノ小説を読む17歳の帰国子女、手芸クラブでバイセクシャルの幼なじみを今日もなんとなく想いながら。

あまりに軽く読めすぎてレビューのほうが重くなってるし。

戸惑うほどに一生懸命だった頃も、もどかしいほどに無気力な頃も、咲きかけの花も美しいと知ってほしいね。

どーでも良い話だけど、検索に引っ掛かった「ダリア百科」気になりすぎ。