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ふたつのナショナリズム ユダヤ系フランス人の「近代」
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ふたつのナショナリズム ユダヤ系フランス人の「近代」

有田英也(著者)

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ふたつのナショナリズム ユダヤ系フランス人の「近代」

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房/
発売年月日 2000/12/08
JAN 9784622038436

ふたつのナショナリズム

¥990

商品レビュー

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2016/02/06

パリにはユダヤ教徒の集住地は存在しても、居住指定地域としてのゲットーは一度も置かれていない 。同化を求めるユダヤ人は受け入れ社会の言葉を学び、次第にイディッシュ語を放棄したが、例えばイディッシュ演劇をきっかけにカフカがユダヤ人の民族性に目覚め、戦闘的なシオニズム運動の共鳴者になっ...

パリにはユダヤ教徒の集住地は存在しても、居住指定地域としてのゲットーは一度も置かれていない 。同化を求めるユダヤ人は受け入れ社会の言葉を学び、次第にイディッシュ語を放棄したが、例えばイディッシュ演劇をきっかけにカフカがユダヤ人の民族性に目覚め、戦闘的なシオニズム運動の共鳴者になったと言われるように、19世紀末には東欧を中心に同化ユダヤ人が民族性に目覚めた。ところが当時のユダヤ系フランス人にイディッシュを話せる者は少なくなっていたので、東方ユダヤ人との言葉の違いは越えがたい差異と感じられた。そこで長老会を始めとするパリのユダヤ人社会は、移民たちとの文化的差異を解消するよう、移民本人は子弟たちにフランス語教育を施したのである 。そもそもフランスのユダヤ人たちはフランス革命によって集団的に解放されたため、改宗者のように自分は何者かと問わないまま市民的自由を得た。そして民族共同体の特殊利害を追求するよりも共和国の利害に奉仕するのが得策でありかつ正しいと考える世俗の人々が同化をリードしてきた 。

Posted by ブクログ

2012/02/02

ひとくちに「ユダヤ人」と言ってもさまざまなモダリティがあるが、特に第三共和制期フランスにおける「ユダヤ人」に関して言えば、nationという言葉の二義性(「国家」と「民族」)をこれ以上激しく体現したものはないだろう。本書が論じるのはまさにそのことで、「フランコ・ユダイズム」という...

ひとくちに「ユダヤ人」と言ってもさまざまなモダリティがあるが、特に第三共和制期フランスにおける「ユダヤ人」に関して言えば、nationという言葉の二義性(「国家」と「民族」)をこれ以上激しく体現したものはないだろう。本書が論じるのはまさにそのことで、「フランコ・ユダイズム」という号令の下に結集したユダヤ人が、やがて国を揺るがす反ユダヤバッシングを経験することで、否応ない自己矛盾と自縄自縛に陥っていく過程を怜悧かつ明解に解説している。6千いくらは高いが、名著だと思う。 ドレフュスの冤罪事件になぜ左翼陣営が怒らなかったのか。この一点をとってもこの時期のユダヤ問題が一筋縄でないことがわかる。

Posted by ブクログ

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