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小説 陸軍(下) 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2000/08/25 |
JAN | 9784122036963 |
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小説 陸軍(下)
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高木家三代を軸にして日本陸軍の70年を描こうとした超力作。戦中に新聞連載され、1945年8月15日印刷の奥付で発行された(されようとしていた)数奇な運命の作品。 「麦と兵隊」と同様に当時の国民がどう兵隊として生きたかを、力強く、迷い無く伝えてくる。その底には兵隊へのとても優しい...
高木家三代を軸にして日本陸軍の70年を描こうとした超力作。戦中に新聞連載され、1945年8月15日印刷の奥付で発行された(されようとしていた)数奇な運命の作品。 「麦と兵隊」と同様に当時の国民がどう兵隊として生きたかを、力強く、迷い無く伝えてくる。その底には兵隊へのとても優しい視点が常にあるのも見逃しちゃいけない。 21世紀の今になって読んでみると、なんつーの、「当時はこんな感じで狂信的に国民一丸とされて戦争に向かわせられたんだ」なんて思いがち。ついそう考えてしまいそうになる。けど、「異人にお国をけがされてたまるか」という幕末の気風が脈々と継がれていった、その連続性や情勢を考えてみると、少しもおかしいなどとは思えなくなる。よほど今の戦争=軍国主義=悪といった風潮の方がどうかしてると思える。なにしろ皮肉なのは、この戦争、陸軍、軍人精神賛歌とも言える小説を連載していたのが朝日新聞だって事。この事実だけで、全ての価値観の180度転換が良〜く見て取れる。山田風太郎の日記を読んでも思ったけど、日本人ってのはあらゆる意味で、この柔軟性も含めてやっぱり凄い。だから、今の日本人もウソだとは言わないし、戦中のこの感覚もウソだとは絶対に言えない。 そして、やはりこの兵隊達の姿勢には崇高な物を感じずにはいられないし、この人達の子孫であること、その魂が俺に少しでも繋がっていること(そうであると信じたい)を思うと、体の奥からの震えを感じずにいられないのである。右だと言われようが何だろうが、熱いものがこみ上げてくる。これを失ったらもう日本人じゃないとまで思えてくるのだ。
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