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人間を幸福にしない日本というシステム 新訳決定版 新潮OH!文庫
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人間を幸福にしない日本というシステム 新訳決定版 新潮OH!文庫

カレルヴァン・ウォルフレン(著者), 鈴木主税(訳者)

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人間を幸福にしない日本というシステム 新訳決定版 新潮OH!文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 2000/10/10
JAN 9784102900086

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商品レビュー

4.1

21件のお客様レビュー

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2010/05/28

日本がどういったシス…

日本がどういったシステムで動いているか、なぜ私たち一般市民が政治に無関心であったか(最近は政治に関心のある人も増えましたが)を明快に解説してくれます。ハードカバーは10年ほど前の出版ですがそれでもなお色あせず、今読んでもタメになります。やや冗長気味なのが玉にキズ。

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2010/05/28

われわれ中流市民はど…

われわれ中流市民はどう生きていけばいいのか。鋭い。

文庫OFF

2018/09/10

著書より抜粋 『サラリーマンは会社で知的なエネルギーも気力もほとんど使い果たしてしまうため、有意義な家庭生活を営む元気を失っている。中流階級の男性社員は、目を覚ましている時間のほとんどすべてを会社に吸いとられる結果、会社以外の個人的な関係に費やす気力が残らない。そのために最悪の影...

著書より抜粋 『サラリーマンは会社で知的なエネルギーも気力もほとんど使い果たしてしまうため、有意義な家庭生活を営む元気を失っている。中流階級の男性社員は、目を覚ましている時間のほとんどすべてを会社に吸いとられる結果、会社以外の個人的な関係に費やす気力が残らない。そのために最悪の影響をこうむるのが、サラリーマンの家庭生活である。日本人の結婚生活が情緒的に空虚であることは、これまでに何度も論じられてきた。それが子供に悪影響を及ぼしていることも、いろいろ語られてきた。これらの問題をここで詳しく述べるつもりはないが、明らかな結論だけは言っておきたい。つまるところ、責任のほとんどは日本の企業にある。社員に対する精神的な要求が多すぎるのだ。』 この論述に深くうなずいた方は、一度この本を読まれることをお薦めします。20年前に出版された本ですが、取り上げられている問題はどれもまさにいま私たち日本人が直面している問題です(つまり20年間なにも解決していない)。 この本は、日本人よりも日本の歴史、文化、日本社会の本質に精通しているオランダ人筆者が、真面目で誠実な日本人なら空気を読んで言わずに心に留めておくであろう様々な問題とその本音について、空気を読まずにバンバン指摘しまくる本です。 著者はこの本の中で、「アカウンタビリティー」という言葉を何度も使っています。アカウンタビリティーは日本では「責任」と訳されがちですが、正確な和訳は「説明責任」だそうです。本来「管理者たち」は、自分がなぜそういう戦略、目標、指針を掲げたか、自分がなぜそういう行動をとっているのかを説明する責任があり、市民からその責任を果たすよう常に監視されているべきであるにもかかわらず、暗黙の了解や建前や連帯責任が日常的にはびこる日本のシステムは「管理者たち」がその説明責任からうまく逃られるよう逃げ道を提供している、と述べています。そういうシステムになっている根本原因は何かについて、本書で追求されています。 ちなみに「管理者たち(アドミニストレーター)」とは、官僚、終戦後にアメリカの言いなりになった政治家、既得権益者たちを指した著書内の言葉です。官僚非難や政治家バッシングなんかは結構ありきたりな論述に思えます。しかしこの著書が本当に非難しているのは、実のところ私たち一般市民だというのがこの著書の本質だと僕は思います。 仲間同士で居酒屋に行くと、そこで出るたくさんの愚痴や不満、こうすればもっと社会は良くなるのにという意見、こういった意見は著者に言わさればどれもとても的を得ているそうです。それなのに、一般市民は公の場で「管理者たち」に対してこういう不満や意見を一切言おうとしない。「シカタガナイ」と言って、世の中を変えることを諦めてしまう。そういう日本の一般市民の態度を暗に非難している、(というか自分自身が著者から非難されている)、そう感じさせる本でした。

Posted by ブクログ

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