
- 中古
- 店舗受取可
- 書籍
- 児童書
- 1205-02-20
月の森に、カミよ眠れ 偕成社文庫3243

定価 ¥880
440円 定価より440円(50%)おトク
獲得ポイント4P
在庫あり
発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
店舗到着予定
3/11(火)~3/16(日)

商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 偕成社/ |
発売年月日 | 2000/10/01 |
JAN | 9784036524303 |


店舗受取サービス
対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる
店舗到着予定
3/11(火)~3/16(日)
- 書籍
- 児童書
月の森に、カミよ眠れ
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
月の森に、カミよ眠れ
¥440
在庫あり
商品レビュー
4
66件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
キシメの友であったヨメナが祖母となる時が流れた頃、森を怖がらぬ女童に対して、昔昔あるところに…という、森にはこんなことがあったり恐ろしいところなんだよと、昔話のように今の話が語られるであろう〜という終わり方で、読了感もそんな昔話を読み終えたような、ハッピーエンドではないけれど心が満たされたような気持ちになった。 縄文時代が舞台ということで、読み始めの頃は時代小説のような独特な雰囲気で読みにくそうだなと少し警戒していたが、あっという間に物語の世界に入ることが出来て面白かった。 キシメやナガタチはその後どうなったのか。 キシメはヒメとして森で生きているのだろうが、ナガタチはどうなったのか。 同じ特別な力でも、使い方やタイミングによっては“オニ“と呼ばれて石を投げられるし、はたまた“カミ“と呼ばれて持て成される。 特別な子を産んだことでその母親の老いが早く、息子の背中でいつの間にか死んでいたという下りが著者らしい。著者作品、母親死にがち…笑(獣の奏者、狐笛の彼方、この作品を読んだ上で) 山奥の集落が集落外での人々の暮らしについて知ってしまったばかりに、己の集落の遅れを知り、稲作をする土地を得るには神が邪魔であり、森の守り人であるタヤタは神側として守らねばならず。 神への信仰か、今生きる人々の生死か、昔の日本でいかにも繰り広げられたであろう論争。
Posted by
ここのところヘボファンタジーが続いたが、やっとちゃんとしたファンタジーが来た。カミと人の真面目な物語。 カミといっても、西洋的な唯一絶対神ではなく、ネイティブアメリカンやアイヌの神々に近い。こっちの考え方の方が好きだし、自然にやさしいと思う。 色々あったが、他者(人とは限らない)...
ここのところヘボファンタジーが続いたが、やっとちゃんとしたファンタジーが来た。カミと人の真面目な物語。 カミといっても、西洋的な唯一絶対神ではなく、ネイティブアメリカンやアイヌの神々に近い。こっちの考え方の方が好きだし、自然にやさしいと思う。 色々あったが、他者(人とは限らない)への思いやりのお話に感じた。
Posted by
恋のなんたるかも分からない少女、キシメ。自分に課せられた巫女としての役目を全うしようとしつつ、右に左にと揺れ惑うカミへの想いを持てあます。自分の気持ちに素直になればムラは滅び、人間社会を選べばカミはいなくなる。 いつまでも決めきれず、後ろ向きなキシメ。物語としては「思いきって!」...
恋のなんたるかも分からない少女、キシメ。自分に課せられた巫女としての役目を全うしようとしつつ、右に左にと揺れ惑うカミへの想いを持てあます。自分の気持ちに素直になればムラは滅び、人間社会を選べばカミはいなくなる。 いつまでも決めきれず、後ろ向きなキシメ。物語としては「思いきって!」と言いたくなるが、しかし本人の語りというていでカミことタヤタとの出会いや交流をみてくると、惹かれるのも、おそろしいのも、ごく自然なことだと感じる。 現代でも人は山や森に憧れたり神聖視し、同時におそれてもいる。人の都合で動かぬもの、どうすればよいのか問うことは出来ないものだからだ。木を何本切ったら山は崩れるのか、何ヘクタール開墾すると森は枯れるのか。そんなことが分かれば助かるだろう。それを掟という形で伝えてくれるのがタヤタであり、その声を聞くことが出来るのがカミンマ(巫女)のキシメ。 幼なじみでありながら、人と自然を繋ぐ"絆"でもあるふたり。ものの見方を共有できない、わかり合うことは出来ないふたりの対話は悲しいものにみえる。この物語のような遠い昔、わかり合えないことに絶望して袂を分かち、互いの声を聞けなくなってしまったから、現代のこの状況がある――のかもしれない。 「しだいにまわりをけずり、人にとっては、考える気にもならぬほど長い時ののちに、その水におのが身をけずられて、崖はくずれさる」 いつかどこかで木を切りすぎてしまった時、それ以上はいけないよ、と伝えてくれる存在はとうにいなかったのだ。 何を選ぶか、何を捨てるか?選択の先は、選んだ後にしか分からない。 ひとか、カミか。仲間か、恋しい人か。そんな究極の選択はそうないかもしれないが、何かを選ぶ時には自分の心の奥底を見つめ、捨てようとしているものと対峙することになる。その真剣さが、ファンタジー的であり、根源的でもあるなと思った。
Posted by