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燃えあがる緑の木(第2部) 揺れ動く 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1998/02/01 |
JAN | 9784101126197 |
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燃えあがる緑の木(第2部)
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
著者が最近の小説が稚…
著者が最近の小説が稚拙で我慢ならないといっていたのが納得できました。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
神がいないとなれば、自分らに先のかたちの確かめ方はある 現にいま生きているということには強い要素がある 強い不幸と受け止めることもある 先のかたちの定まらぬ不安は避けられない ついグルグル廻りしてしまいながら、われわれは手さぐりを始めるのじゃないか// 私たちは今 まさに 手さぐりをしている最中なのでは? 第1章でよく分からなかったことが第2章ではっきりして、第3章で全てが明確になるのではないか と期待 信じることとは何か
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第一部に生き続き、イェーツの”Vacillation”という詩を原動力として物語の登場人物たちが活き活きと動き回るわけです。 しかし、第二部を経て、イェーツの独特なオカルティズム(神秘主義)から紡ぎ出されたこの詩が、徐々に僕の中で確かな質量を持ち始め、実際的になってきているのを感...
第一部に生き続き、イェーツの”Vacillation”という詩を原動力として物語の登場人物たちが活き活きと動き回るわけです。 しかし、第二部を経て、イェーツの独特なオカルティズム(神秘主義)から紡ぎ出されたこの詩が、徐々に僕の中で確かな質量を持ち始め、実際的になってきているのを感じます。 最終章でアサの言葉で同じようなことを語られていますが、同じ“魂のこと”に取り組んだ「懐かしい年への手紙」では、取り組み方が知的で、ある程度机上の空論だったのに対し、本作はよりプラクティカルに“魂”に肉薄しているように思います。 さて、主に第二章「中心の空洞」、第三章「正直いって神はあるんですか?」では、大江が唱えてきた「信仰を持たない者の祈り」がどういう祈りであるか、いったい何に祈っているのか、解き明かそうとする試みが行われています。 第三章には、大江と同じく信仰を持たない僕が、これからの人生で“祈る”際に必ず想起するであろう一つの印象深い比喩が、ギー兄さんによって紐解かれます。その場面を以下に引用します。 ——神という言葉を自分たちで定義することを恐がっていながら、しかもその周りを、尻尾に糸を結えられたトンボのように、グルグル廻りしているんじゃないですか? ——そうだね、糸の先のトンボのように、というたとえは実感があるなあ。 (中略)自分がそこから逃れようとグルグル廻っている中心に、ほかならぬ神がいるように思えることもあるし、廻れば廻るほど神の不在を確かめているように感じることもあるものね。 (中略)糸に結えられたトンボから逆転して、こちら側から、そのグルグル廻りの中心を囲い込んでいく。それがわれわれの祈りの、いまのところ唯一可能な実体かも知れない。
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