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「ゆらぎ」の日本文学 NHKブックス839
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 1998/09/28 |
JAN | 9784140018392 |
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「ゆらぎ」の日本文学
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[ 内容 ] 「日本=日本人=日本語=日本文学」。 国家・民族・言語・文化を一体のものとして捉える等式の下に、作りあげられ、制度化された「日本近代文学」。 二葉亭四迷、夏目漱石、谷崎潤一郎、宮沢賢治、中島敦…その「伝統」を最も直截に体現していると言われる表現者たちが、自明化したこの等式に抗いながら、むしろ複数の言語・文化の間を「ゆらいで」いたことを明らかにし、「近代文学史」という特権化された領域を懐疑するとともに、単一性神話に呪縛された「日本近代」をも問い直す。 [ 目次 ] 1 「日本文学」はいかに作られたのか(「ゆらぎ」としての近代散文;引き裂かれる主体、夏目漱石) 2 「日本語」への懐疑(マキノ語通信、牧野信一;越境への意志、宮沢賢治;身体と肉体―横光利一の変節) 3 「物語」としての歴史、「歴史」としての物語(東から西へ、西から東へ―永井荷風の歴史 地政学的軌跡;物語と歴史の間で―谷崎潤一郎の昭和;自己と他者の「ゆらぎ」―中島敦の植民地体験;死者と生者の間で―大岡昇平の戦後;「日本語文学」のゆくえ) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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定義そのものがゆらいでいる日本文学。とりわけ日本近代文学という時代的にも地理的にも枠を定めにくい観念について。 坪内逍遥の『小説神髄』において「Roman」と対比された「Novel」の翻訳語として「小説」が生まれ、二葉亭四迷の『浮雲』に近代小説の誕生を見る。 だが、これについて定...
定義そのものがゆらいでいる日本文学。とりわけ日本近代文学という時代的にも地理的にも枠を定めにくい観念について。 坪内逍遥の『小説神髄』において「Roman」と対比された「Novel」の翻訳語として「小説」が生まれ、二葉亭四迷の『浮雲』に近代小説の誕生を見る。 だが、これについて定規で引かれた直線のようにはっきりしたものはなかなか見えてこない。 扱われるのは 坪内逍遥 二葉亭四迷 国木田独歩 夏目漱石 牧野信一 宮沢賢治 横光利一 永井荷風 谷崎潤一郎 中島敦 大岡昇平 水村美苗 文豪の名が連なる。 二葉亭がロシア語を習得したのは、遅れた日本を文学で啓蒙するためなどではなく、敵国ロシアの内情を知り南下政策を阻止するためであった。 外国帰りを匂わせすぎる亡命者文学の永井荷風の書くシーンは舞台は日本でありながらそこは常に外国である。 外国文学を非常に意識していた当時の様子がうかがえる。 時間的なものと地理的なものが交差しあってできる新しい文学。 日本(近代)文学の誕生からゆらぎつづけているものが100年を経過して大きな波を起こしていた。 信子との恋に有頂天な独歩の日記の一説が印象的だ。 恋の夢路! 若き恋の夢! ロシア文学の翻訳の世界を見るよう。
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(2010: 清水正之先生推薦)本書の帯にも記されている通り、まさに「近代文学史を書きかえる」であり、つまりは「近代文学史」の本ではある。 しかし、その「文学史」は作家、作品個々を「陳列」「網羅」したものではなく、「日本」-「日本人」-「日本語」-「日本 文化(文学)」をあた...
(2010: 清水正之先生推薦)本書の帯にも記されている通り、まさに「近代文学史を書きかえる」であり、つまりは「近代文学史」の本ではある。 しかし、その「文学史」は作家、作品個々を「陳列」「網羅」したものではなく、「日本」-「日本人」-「日本語」-「日本 文化(文学)」をあたかも一体のものであるように捉えてきた従来の「文学史」、ひいては私たちの「常識」に疑義を唱 えることで「文学史」を読みかえることを試みた「根源的近代文学史」ともいえる著作である。
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