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朝鮮紀行 英国婦人の見た李朝末期 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1998/08/10 |
JAN | 9784061593404 |
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商品レビュー
3.8
12件のお客様レビュー
著者は昔の英国人とい…
著者は昔の英国人ということもあり、東洋への偏見や植民地支配を当然視する思考が顕著。批判的に読む必要があります。「日本奥地紀行」と併せて読むと良いでしょう。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イザベラ・バードが4度に渉って朝鮮半島を旅したのは、 1894-M27-年の2月か3月に始まって1897-M30-年初冬までであるが、 この時期は、1894年7月に勃発し、翌年4月に終結した日清戦争と重なっている。 しかもこの戦争は朝鮮半島=李氏朝鮮を廻っての両国の権力抗争であったのだから、当時の極東アジアにおける朝鮮半島情勢については、イギリス本国においても重要な関心事であった筈である。 既に彼女は1892-M25-年に女性として初の「王立地理学協会」の特別会員に迎えられており、翌1893年にはヴィクトリア女王に謁見までしている。そして翌年から朝鮮半島への執拗なまでの訪問が始まるのである。 この符合は、イギリス政府の内意を受けた朝鮮訪問であり、朝鮮半島情勢の取材旅行ではなかったか、と考えられなくもない。 なにしろ彼女は、この度重なる訪問で、李氏朝鮮の中枢部分に食い込み、後に謀殺された閔妃-朝鮮国王高宗の王妃-とは親しい関係を築いていたと言われており、この事からもたんなる紀行.探査の旅ばかりでなく、裏には軍事外交上の情報収集の旅でもあったという側面が充分に窺えるのではないか。
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著者の紀行文は『日本奥地紀行』以来だ。李氏朝鮮の末期、発展途上の朝鮮半島は、維新後の日本以上に酷かった。また、秀吉が行った侵攻によって日本人に対する憎悪が朝鮮人を支配していたのは、その後の日本と韓国・北朝鮮との関係を思うと辛いものがある。李王朝の統治の旧さと拙さ、日清戦争を経て、...
著者の紀行文は『日本奥地紀行』以来だ。李氏朝鮮の末期、発展途上の朝鮮半島は、維新後の日本以上に酷かった。また、秀吉が行った侵攻によって日本人に対する憎悪が朝鮮人を支配していたのは、その後の日本と韓国・北朝鮮との関係を思うと辛いものがある。李王朝の統治の旧さと拙さ、日清戦争を経て、ロシアとの関係が難しくなる時代だった。著者の探検家魂は、現代の高野秀行氏に勝っていると感じた。
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