ドラキュラ戦記 創元推理文庫

キム・ニューマン(著者), 梶元靖子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 東京創元社/
• 発売年月日: 1998/12/25
• JAN: 9784488576028

商品レビュー

2012/09/10

今度は第一次世界大戦。エドガー・アラン・ポーまで出てくる。立ってるものは歴史上の著名人でも過去の作品のキャラでもなんでも使えの勢い。（笑）
もちろん読んでいて楽しいのだけど。

巻末の著者おぼえがき、および謝辞と登場人物事典は眺めてるだけで、ふむふむと面白がれます。

2011/05/17

「ドラキュラ紀元」の続編。
第一次世界大戦の前線を舞台に、吸血鬼が大空で戦う話。
荒唐無稽度は前作よりアップ、完成度は…うーん。
登場人物の引用や雰囲気はいいのだが、
肝心のストーリーがチャチ。
シリーズを通してのヒロインであり、
作者が(たぶん)こよなく愛する女吸血鬼・ジュヌヴィエーヴは
名前だけの登場で、かわりのヒロインは
(第一次大戦当時の)現代っ子・メガネのケイト。
相変わらず男主人公は影が薄い。

2008/08/28

内容は、前の「ドラキュラ紀元」の続き。1918年、フランスとドイツのドンパチの最中。
　若い将校ウィンスロップは密命を受けて、飛行部隊にやってきます。
　ドラキュラはドイツで妙なことしてます。
　それを探るために、前回主役のボウルガード・チャールズが可愛がっているウィンスロップが出張ってきている、というのが今回。
　ボウルガードは良い男です。
　六十四歳になりましたが、凄く格好良い。人間のままだけれど、それが彼の強さだと思います。

　見所はイゾルドのストリップショー。
　樓主は読んでいて気持ち悪くなりました。素晴らしい描写です。
　イゾルド、脱ぎます。
　服も脱ぎますが、ナイフを使って皮も肉も脱ぎます。血肉を観客に投げます。
　最高です。（本気）

　また最大の妄想カップリングとしては、ボール（吸血鬼）×ウィンスロップ（温血者）ですね。
　ボールがマトモに立って歩けなくなってからが凄い。
　吸血鬼だから足がちぎれても、手がちぎれても生えてくるんですが、すぐとはいきません。
　で、二人揃って敵に捕まって、ボールはただでさえ満身創痍（顔焼けただれ、元々足は不自由）なのに、手首を自分でちぎって戒めを取ると、ウィンスロップを助けるんですよ。でも、ウィンスロップはそのあと敵に追い詰められてこう思う。
　彼（ボール）になら血を飲まれてもいい。
　でも、瀕死のボールがウィンスロップを生き延びさせるために、死んでいく自分の血をあげるんですねぇ。
　ボールはウィンスロップを最期まで食べないんですよ。体ぼろっぼろで、絶対食餌しなきゃなんなかったはずなのに。

　ああ、樓主、コレ書きたいです。
　誰もが引くでしょうけれど、どこかでこんな設定でやりたい。すごくいい。需要ないから、コピー誌限定十部ぐらいで（笑）