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孤島の冒険 フォア文庫
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孤島の冒険 フォア文庫

N・ヴヌーコフ(著者), 島原落穂(訳者)

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孤島の冒険 フォア文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 童心社
発売年月日 1998/06/18
JAN 9784494027347

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商品レビュー

4.4

10件のお客様レビュー

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2023/10/09

小学生以来の再読。 実際に無人島に漂着した少年をモデルに書かれた物語とのこと。同種の有名作では、だんだんと環境が整っていくさまを楽しむことができる。本作でもそのような傾向はあるが、足りないもの、できないことの強調が多いようであった。自然と食料も限られ、健康面で少しずつ弱っていくさ...

小学生以来の再読。 実際に無人島に漂着した少年をモデルに書かれた物語とのこと。同種の有名作では、だんだんと環境が整っていくさまを楽しむことができる。本作でもそのような傾向はあるが、足りないもの、できないことの強調が多いようであった。自然と食料も限られ、健康面で少しずつ弱っていくさまが恐ろしかった。最後に救助されてよかった。

Posted by ブクログ

2017/06/15

海洋調査船のデッキから大波にさらわれた14歳の少年サーシャ。彼が泳ぎついた先は無人島だった。 実話を元にした無人島での冒険譚。14歳の少年が何もないところで必死に生きようとした47日間の記録。物語上の孤島の冒険とは違い、沈没した船が近くに漂流して道具や食料を運び込むことができた訳...

海洋調査船のデッキから大波にさらわれた14歳の少年サーシャ。彼が泳ぎついた先は無人島だった。 実話を元にした無人島での冒険譚。14歳の少年が何もないところで必死に生きようとした47日間の記録。物語上の孤島の冒険とは違い、沈没した船が近くに漂流して道具や食料を運び込むことができた訳でもなく、以前に人が暮らしていた跡がある訳でもなし、原住民がいる訳でもなし。本当に何もないところで、今まで得た知識と勇気を総動員して必死に生きようとした姿が描かれています。 たまたまポケットにあった小さなナイフ、たまたま島に流れ着く漂流物、そんなものだけで生きるためのあれこれを作り出していく。風雨をしのぐにはどうすればいいのか? 寒さから身を守るには? 火をおこすことはできるのか? 食べ物の調達はどうするのか? サーシャの生きたいと思う心がそれらの困難を乗り越える糧となります。 生きるとはどういうことなのか。今までの生活への悔恨。そのようなものもサーシャの胸をよぎります。それも時間があるが故の思いの漂泊ではなく、生きることに精一杯だったからこそよぎるものとして表れてきます。 そして父への思い。父の言葉ひとつひとつを思い起こし、それを生きていくための指針とする。だからこそラストシーンの父への思いが胸を突きます。必死になって生きてきたのに、父親からはもう死んだものと思われていたという場面で物語は幕を閉じます。父親との再会シーンは描かれていないのです。ショックだったのだろうか、それとも父の思いを乗り越えて生き残ったことを誇りとするのか。その後のサーシャの姿を思い描きながら本を閉じました。

Posted by ブクログ

2017/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 2017年3月12日の朝日新聞にこの本が紹介されていたので読んでみました。「悩んで読むか,読んで悩むか」という相談のコラムで,小学生の息子たちが宿題を全くしないのでどうしたらよいか、という相談内容に水無田気流が答えていた中で言及されていました。  1976年の夏,オホーツク海沿岸にある海洋生物ステーションの調査船に載っていた14歳の少年が高波にさらわれて無人島へ泳ぎ着き,そこで47日間を生き抜いたという実話にもとづく冒険譚です。  日本人であるわれわれの基準からすると,この出来事は北方地域で起こっています。したがって,南国のように暖かくもないし,食用の植物なども豊富に実っているわけでもない。その中で何度も心が折れそうになりながらも懸命に生き抜く少年の姿に心を打たれます。それでも、食べられる植物としてユリ根を見つけてそれを主食とします。海に魚釣りに出ますが釣れず、岩にへばりついていたイガイを取って食べます。魚はついに最後まで食べられませんでした。  驚くのは,14歳という年齢でその年齢らしからぬサバイバル知識を身につけている点です。サバイバル知識といっても,お父さんと色々な所に出かけた際に聞きかじった話を一生懸命思い出してそれを生きることにつなげようと必死にあがくと言った方が正しいしょう。  また,この少年の心の声というか葛藤というか,生きることを諦めそうになる自分と生への意思を貫こうとする自分との内なる闘いが随所に描かれています。なんという強い子なのか,なんとういう成熟した心の持ち主なのか,自分が14歳のハナタレ小僧だった頃のことを考えても感心するしかありません。

Posted by ブクログ

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