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ビールの最初の一口 とその他のささやかな楽しみ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 1998/07/31 |
JAN | 9784152081704 |
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ビールの最初の一口
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
何気ない日常を切り取ったアンソロジー まずは唇の上をあの金色の泡と、その泡で増幅された爽快感が通り過ぎ、やがて苦みで濾過された幸福がゆっくりと口のなかに広がる。
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フランス人のエッセイ!って感じです ただ、愛とか人生についてごちゃごちゃ語るんじゃなくて 日常で見つけた小さなな気づきを著者フィリップさんの文章で つむいであって、不思議な心地よさがあります あとがきの『この本は日曜日とバカンスの匂いがする。』がこの本を端的に表してると思います ...
フランス人のエッセイ!って感じです ただ、愛とか人生についてごちゃごちゃ語るんじゃなくて 日常で見つけた小さなな気づきを著者フィリップさんの文章で つむいであって、不思議な心地よさがあります あとがきの『この本は日曜日とバカンスの匂いがする。』がこの本を端的に表してると思います 『歩道のクロワッサン』 早朝の空気感の描写とまだ温かさの残るクロワッサンから感じられる小さな幸せ 『これならほとんど外で食事できるじゃないか』 仮定で語ることでにわかにたちのぼるワクワク感 ただし、「できたはずなのに…」はとたんに悲しい大人のせりふ 『バナナスプリット』 このお話で初めてバナナスプリットという食べ物を知った。 大人がジャンボパフェを頼む時の葛藤をこうもおしゃれに表現するとは!と驚いた 『秋のセーター』 ようは衣替えの話しますがなんですが、「なんといっても新しいセーター、それは生命の終わりが始まりかけている時に、新しい火を選ぶこと」って… ひっくり返っても自分の中にはない言葉選び 『浜辺の読書』 日本人あまり浜辺で本読まないけど、パリ・プラージュとかで寝っ転がって本読んでるフランス人いますね 「あのころころ変わる姿勢、様々な試み(中略)それが浜辺での読書だ。そこには肉体で読んでいるという感覚がある。」 山小屋の談話室で漫画読んでる時に感じることを言語化してもらった気分 『二つの自転車』 フランス語には自転車を表す単語が二つあります vélo と bicyclette バイクとチャリ(もしくは自転車)の違いみたいなもの?もっと情緒ある違いなのかな。でもフランス人によるvélo と bicyclette のお話は興味深い
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『夜も更けてくると、小さな憂愁がめばえる。テレビがしだいにつまらなくなり、そして消す。やがて気持ちは余所へと向かう。ときには幼年期までさかのぼり、成績の心配や空想の恋物語で胸をいっぱいにして、ゆったりと歩いた散歩の淡い記憶がよみがえってくる。何かが通り過ぎたと感じる』―『日曜の夜...
『夜も更けてくると、小さな憂愁がめばえる。テレビがしだいにつまらなくなり、そして消す。やがて気持ちは余所へと向かう。ときには幼年期までさかのぼり、成績の心配や空想の恋物語で胸をいっぱいにして、ゆったりと歩いた散歩の淡い記憶がよみがえってくる。何かが通り過ぎたと感じる』―『日曜の夜』 例えばそれはニコルソン・ベイカーの「中二階」から感じるものにも似ている。うっかり見過ごしてしまいそうな日常の一コマがもたらす、ほんの些細な心情の揺れ。それを虫眼鏡で覗き込み目を凝らして見つめる。見過ごしてしまいそうな小さなことに気付くことの大切さ。誰しも覚えのあるあの小さな幸福感にこの本を手に取った多くの人は気付いたのだ。 もちろんベイカーとは異なり、観察し発見した仔細を脚注で逐一説明するようなことはフランスのエスプリがする筈もない。すべては、郷愁や、ニュアンスの中に再び溶け込んでしまうように、淡く語られるだけ。頻出する商品名も、その音に馴れない者には珍しい言葉として響くが、フランスの読者にはすっかりお馴染みの音に過ぎず、例えば「サザエさん」という名詞が多くの日本人にとって日曜日の夕刻のメランコリックな気持ちを呼び起こすように、一人ひとりの原風景にも通じる映像を喚起するのだろう。そこに必要以上に語られるべき詳細の入り込む余地はない。 その記憶を呼び覚ます言葉の心地よさは、もちろん翻訳で全てが伝わる訳ではないだろうが、不思議なことに著者フィリップ・ドレルムの言葉は日本人である自分の郷愁をも喚起する。淡く儚いメレンゲのようなエッセイ集。
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