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まぼろしの庭 ポエム・アイランド
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | エディションq/クインテッセンス出版 |
発売年月日 | 1997/02/20 |
JAN | 9784874175347 |
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まぼろしの庭
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商品レビュー
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早坂類さんの短歌。 早川司寿乃さんの絵。 そのふたつがコラボレーションした傑作絵本。 早川さんの歌は、歌人・穂村弘さんの著作にたびたび登場していて、気になっていた。 <ふと僕が考えるのは風のまま外海へ出たボールのことだ>早坂類 ―――表紙にはこの歌が置かれていて、ほうっとなる。 早川さんの不思議な絵の力も相まって、風とともに異世界に連れていかれる。 その風は強いのだろうか、緩いのだろうか。 ページをめくると、淡い、幽霊のようなバスに、黒い服を着ている女性が乗り込もうとしている。 <ほんとうはありとあらゆるひとたちが僕はしんじつ好きでした>早坂類 ―――<僕>の思いに共鳴する。 好き、を、嫌い、で必死に覆い隠してた気がしてくる。 <ほんとうは><しんじつ>、重なる言葉が切実感を増す。 さらにページをめくる。 飛び込み台のようなところから、抱えた黒い小さな箱を数個落としている女性と、自分の左足を黒い箱に突っ込み望遠鏡で眺めている女性。 エッシャーのだまし絵を彷彿とさせる部屋の冊に右足を乗せている女性。その目は外を見ている。部屋には大小の黒い箱が点々と置かれている。 <生きるならひとり真夏の草むらの人に知られぬ井戸よりずっと>早坂類 ―――凛とした孤独を感じる。 その孤独は人に知られぬ場所で、ひんやりと存在している。 周りがどんなに暑くても、涼しい顔で。 ―――短歌は孤独な歌だと思う。 逃れられぬ「自分」から、世界がどう見えているのか。 逃れられぬ「他者」に、どうかどうか届いておくれと願う詩だ。 今、短歌ブームと言われているが、どうして、たくさんの人が詠みはじめたんだろう。 薄くなっていく「他者」との関係を、言葉によってつなぎ止めるためだろうか。 早坂類さんは今は商業誌に短歌を発表していない。 でも同人誌を出し、言葉を紡ぐことはしているらしい。
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早川司寿乃のノスタルジックで抽象的な表現が、早坂類の青年、少年さを思わせる高みとあいまって、純度の高い「若き詩人」の世界になっている。文学青年、文学少女という呼び方がなつかしく、変らないものに思える。
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