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わらべうたとナーサリー・ライム 日本語と英語の比較言語リズム考
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晩聲社 |
発売年月日 | 1997/05/10 |
JAN | 9784891882709 |
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わらべうたとナーサリー・ライム
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http://booklog.jp/users/oriduru1970/archives/1/4140113111 この本に、鷲津名都江がイギリスへ留学した際、子ども達がスキップする姿を見て、スキップのリズムが英語の基本リズムなのではないか?と気づいた話が紹介されていた。気になっ...
http://booklog.jp/users/oriduru1970/archives/1/4140113111 この本に、鷲津名都江がイギリスへ留学した際、子ども達がスキップする姿を見て、スキップのリズムが英語の基本リズムなのではないか?と気づいた話が紹介されていた。気になったので読んでみる。 すべての言葉には、それぞれの「言語リズム素」と「言語旋律素」が備わっているのではないか。だから言語ごとに特有のリズムや旋律があるのでは? その仮説を元に、4歳の頃から多種の子供の歌を歌ってきたひとりの歌い手という立場から、日英の伝承童謡の分析を通して、それぞれの言語の言語リズム素に焦点を当てた論文。 どの言語にもその言語特有の発音組織と構造がある。それぞれの言語特有のリズムや調子、あるいはイントネーションや発音組織や言語構造が、なぜ生じるのかという疑問は、様々な先達によって、言語が聴覚的に捉えられるところをベースに議論され分析されてきた。 しかし筆者は、各言語はその言語自身の内に「言語リズム素」と「言語旋律素」が存在するために、リズムや調子、イントネーションが生じるのではないかという仮説を立てた。 ここでいう「言語リズム素」「言語旋律素」とは、各言語自身に必須の特徴として存在するリズムや旋律の要素のことだ。 それらによって、人は無意識の段階で言語の音声化を感じる。だから話す時だけでなく、黙読や、物を書く時にも言葉のリズムや旋律を感じ取っているのではないだろうか。 ほとんどの伝承遊び歌は作曲家によって作られた歌うための歌ではなく、遊びの中で子ども達によって作り出されてきたか、あるいは大人によって子供をあやすために歌われてきた。そのような歌は、言語と曲の関係は、その言語にとって、最も原初的で自然な形を取っているのではないか? 伝承遊び歌には、各言語の言語的特徴がはっきり現れているのではないだろうか。 四分の二拍子 心臓の鼓動を基本とする生理学的なリズム 英語の主な言語的特徴の一つは「バウンシング(bouncing弾んでいる)リズム」。 八分の六拍子 イギリスの子供の歌に多い。 とても柔軟性のある拍子。 リズムや旋律には、ばらばらの世界をひとつにまとめる力がある。 言語と動作は互いに影響を与え合っている。言語の発生の起源を正確に知るのは不可能だ。だから、言語と動作のどちらが先に、他方に影響を与えるようになったのかはわからない。 言語は動作や思考形態など、多くのことに影響を与えていると思われる。赤ん坊は産まれる前から自分たちの言葉を聞いて育っている。彼等が耳にする言語は、意味とリズムの両方を示しながら話されている。 イギリスの子ども達は身体的機能が発達してスキップできるようになると、遊び歌を歌いながら、自発的にスキップするようになる。それは、スキップのリズム感が子ども達自身の母語の言語リズム素を通して潜在的に培われているからではないだろうか。 なぜ、シンギング・ゲームには八分の六拍子や八分の十二拍子の曲が多いのか? 第一に、八分の六拍子や八分の十二拍子の三連符のリズムは、英語を母語とする子ども達にとって自然だからだ。子ども達は母語を通じて弾むリズム感を獲得しているので、こういう拍子の歌を歌うのは、自然なだけでなくたのしいのだ。 第二に、英語の弾むリズムは、弾むスキップの動作を導き出すからだ。スキップのリズムは早い八分の六拍子や八分の十二拍子にぴったり合うだけでなく、自分自身の中に肉体化されているリズムに合う動作は、子供を楽しくさせる。 弾む動作は必然的な身体的感情表現の一つではなくて、ある刺激によって後天的に獲得されるリズム感から起こっており、この後天的に受ける刺激とは母語の言語リズム素による刺激であるように思われる。 人間は一拍子のリズム感を持って誕生し、さらに自分たちの母語によって違ったリズム感を持つようになる。そして各言語の言語リズム素の違いにより、遊び歌の動作に見られるリズム感覚の差が生じる。 では、なぜ子ども達は基本的リズム感として母語の言語リズム素のリズム感を、無意識のうちに身に付けるのだろうか? 言語行為は模倣練習によって、個人の肉体に内在化する。 言語習得と言うことは言葉の意味を理解することだけでなく、その言語の言語リズム素を肉体化することも意味している。 p.209 先行文献は自分の考えを立証するための材料
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