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大江戸リサイクル事情 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1997/10/15 |
JAN | 9784062636124 |
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大江戸リサイクル事情
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商品レビュー
4
11件のお客様レビュー
持続可能な社会のお手本は、日本である。もちろん、持続可能な社会を手放しで推奨できる体では、僕らはなくなってしまったけれど、世界が本気で持続可能な社会を目指すなら、江戸文化を輸出すべき。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
江戸時代の社会が非常に上手く循環していたことを表す一冊。ただ、全ての章に筆者の意見が組み込まれていることがよくないと感じた。 江戸の社会において、多くの物は植物を元にしている。つまり太陽エネルギーから生まれたものである。そしてそれを利用する人間もまた太陽エネルギーから生まれた植物や動物を摂取する。この生活から生まれる生活ゴミは全て自然に帰るか再利用される。自然に帰ればまた植物に吸収される。このように全て循環しているのである。現在と比べれば効率的とは言えないが250年続いたという結果がこの生活スタイルの有用性を表している。今の生活は短期的な合理性ばかり求めており長期的には続かない。だからこそ江戸時代の生活を見直すべきである。 以上のようなことが様々な分野を通して伝えられていた。江戸時代の生活は長期的に続けられ、人という生き物に適していることはよく理解できた。しかし、だからといって今の技術全てを放棄するのは違うと思う。特に医療分野である。今でこそジェネリック等大量生産が整っているがこれを支えているのは本書で否定されている一方通行の技術である。どんなに健康的な生活を送っていたところで病は発生する。その時に対応できないと待っているのは死である。そのため、江戸時代の生活から取り入れることができることを考えることが大切なのではないかと考えさせられた。そんな一冊である。
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人口100万人以上と推定され、当時世界有数の大都市だった江戸。 それほど大勢の人が集まりながら、同時代のパリやウィーンが屎尿タレ流し・汚臭たちこめまくりの汚都市だったのに比べ、ごみや糞便臭はほとんどなかったという。 なぜか? それは、江戸人のリサイクル意識が発達していたから。...
人口100万人以上と推定され、当時世界有数の大都市だった江戸。 それほど大勢の人が集まりながら、同時代のパリやウィーンが屎尿タレ流し・汚臭たちこめまくりの汚都市だったのに比べ、ごみや糞便臭はほとんどなかったという。 なぜか? それは、江戸人のリサイクル意識が発達していたから。 もちろん、彼らが「リサイクル意識」を持っていたわけではなく、手に入るものを徹底して使い切る生活をしていただけのことである。 例えば照明、燃料、服飾素材、肥料(糞便である。それも農民が我先に調達しに来る“売り手市場”だったという)…いずれも過去数億年蓄積された化石燃料を100年かそこらで燃やし尽くすような営みではなく、1年、長くても2年太陽の恵みを受けた植物から調達され、しかもほとんど棄てるところなく徹底して使われた。 経済成長はほとんどなかったが、自然破壊もなく資源枯渇の心配もなかった。 今と比べて不便で貧しかったかも知れないが、なんと豊かなことよ。そういう本である。 ただ、筆者も指摘することだが、そんな安静な生活を羨ましいと思ったとしても、今さら我々はその頃の生活に戻ることはできない。石油資源などが本当に枯渇しちゃったり、大災害や人間の生物学的限界(ここ100年余の環境変化に人間は適応できていないらしいですぜ)、経済の大変動などがあって、否応なくそうせざるを得なくならない限りは。 せいぜい、もっとムダを出さないようにしましょうよみなさん…という素朴な感想が残るのみである。
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