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男であることの困難 恋愛・日本・ジェンダー
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新曜社/ |
発売年月日 | 1997/10/31 |
JAN | 9784788506220 |
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男であることの困難
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商品レビュー
4
4件のお客様レビュー
あらー、これ読んでませんでしたわ。とてもキレキレの議論を展開していてとてもえらい。まあまだフェミニズムやポストモダン思想とかに対してある種の敬意はもっている。
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保守派のフェミニズム批判とはまったく異なる観点から、フェミニズムの陥穽について論じている著者が、 前半は、夏目漱石や志賀直哉のテクストに見られる男女の関係のありようについての考察が展開されており、読みごたえがあります。「遊戯する女」という観点から、女を二分する枠組みを相対化する...
保守派のフェミニズム批判とはまったく異なる観点から、フェミニズムの陥穽について論じている著者が、 前半は、夏目漱石や志賀直哉のテクストに見られる男女の関係のありようについての考察が展開されており、読みごたえがあります。「遊戯する女」という観点から、女を二分する枠組みを相対化する議論には感銘を受けました。 後半は、フェミニズムや日本文学研究に対する違和感などを表明した論文やエッセイが収録されています。おおむねおもしろく読めたのですが、ポストモダン思想における「他者」の概念を論じた「情熱恋愛における「他者」」という論文は、著者が柄谷行人の『探究Ⅱ』について「哲学的な「他者」をめぐる論考の例に漏れず、文学批評のような場へ適用するのは困難である」と述べていることが、著者自身の議論についても当てはまるのではないでしょうか。著者は「恋する主体にとっての他者」と「他者一般」を区別し、「ウェルテルやヒースクリフや柏木は、お互いが自分と同じように「恋」をしているのだということを認めない」というのですが、ここで著者は、ウェルテル、ヒースクリフ、柏木の3人の誰にとっても「同じように」自分の恋の相手が「他者一般」ではないということを忘れてしまっているように見えます。おそらく本論文で引用されている永井均であれば、〈他者〉という言葉にバツを描き込むという振る舞いを、際限なく繰り返さなければならないと言うところでしょう。そしてポストモダンの他者論が扱おうとしていたのも、これと同じ問題ではなかったかと思います。 もう一つ付け加えると、現在では「童貞であることの苦しみ」は、著者の青年時代に比べて相当に軽くなっているように感じます。30歳を越えた童貞を「魔法使いになる」と呼ぶことがネット掲示板などで流行したのも、自虐的なギャグにできる余裕があればこそだという気がします。その意味では、本書の最後で著者が語っている「私怨」は、もちろん冗談めかして語っているということはあるにせよ、やや大げさに見えてしまいます。
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1997年刊。著者は明治大学兼任講師。二つに分かれる。一は夏目漱石・志賀直哉・谷崎潤一郎その他の作品などを通じた文芸評論。そこに、他の文芸評論に関する批判的あるいは同調的言説と、社会批評らしき論を展開したもの。二は留学体験記・フェニミズム批判論等のエッセイ。前者はあまり興味がないし、小説の字句解釈・意味解釈とその批判からフェニミズム等の批判に結び付くのかなぁと。そうであっても迂遠だし、そうでなければ無意味か、という愚にもつかない感想だけが心に浮かんだ。後者はエッセイとして読む分にはそんなものかなと。 文芸評論にありがちなのか、リサーチ・統計といったエビデンスを世の中から採ろうとする意思が余り見受けられない。また、自分の考えとは関係なく議論を進めていく作業をあまりしないのかなという印象も浮かぶ。何の説得力も持ちえない「嫌い」「判ってたまるか」を臆面もなく使ったり、主観に左右され、多義的な意味を付与されそうな(定性的な。一義的に特定できそうな結婚や童貞とは違う)「もてない」を何の定義もなくそのまま使うこともうーんと感じた点。体験に由来しない論は(内容の如何を問わず)信用しないと読める部分は流石に鼻白む。
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