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源氏物語(巻六)
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源氏物語(巻六)

瀬戸内寂聴(訳者)

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源氏物語(巻六)

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商品詳細

内容紹介 内容:若菜
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 1997/09/03
JAN 9784062521062

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商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2024/03/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

巻五までのようにたくさんの帖があるのでなく、若菜上・下のみ。長いのは苦手なので、読めるかな~?と思いきや、今までの巻より断然面白かった。さらに、読みやすかった。巻五あたりから、内心の声が書かれているところが多くなり、心の動きが分かりやすくなっています。それまでは、私の中では、ある意味人形劇を見ているようなぎこちなさや、変わったシチュエーションで読ませてる?的な感想をもっていたのですが。 源氏は朱雀院に請われて仕方なく、という形で、女三の宮と結婚します。まだ10代前半の女の子で、藤壺の尼宮の姪にあたるので、相当興味があったんだろうなぁと。いざ結婚してみると、子供っぽくてお好みじゃなかったようです。結局、紫の上の心痛を増やしただけでした。 この女三の宮の描かれようが、他の女君とはだいぶ違うような気がします。 まず、すごく子供っぽい。華奢すぎて、服に着られているような有り様。 そして、不用心でうっかりや。そのため、柏木に姿を見られてしまい、関係を持たされてしまい、さらに、源氏にその事を知られてしまう。でも、可愛らしくもある。そして、父親代わりのような夫の源氏を怖がっている。 不倫に至るところはさておき、今までの女君たちが優秀すぎるか面白すぎたので、あら、女三の宮はふつうの女の子では?と思ったりもしました。 でも、思いもかけないことが起こったときに姿を見られるのが、そんなにうっかりさんなんですね。一体昔の高貴な姫君たちはどんなに奥まったところに、隠されていたのやら。 大河ドラマで、お客人が来てるのに、庇の間を走って猫を追いかける源倫子なんて有り得ないよ。 それにしても、源氏の内心の声がまた、「あなたがそれを言うんですか、今までしてきたことは棚にあげて?」と思うことも多かったです(でも、人間ってそんなものですね)。後宮で、后が男と情を交わして不倫をするなんてことはある、ばれなきゃいいけど、女三の宮には私がこんなによくしてやってるのに何てことだ!みたいな発言とか。前半はご自分がしてきたから、大目に見てるのか。ちょっと笑ってしまう。 たしかに日の目を見ないで後宮でくすぶっていたら、そういう情事も大目にみるかもしれないけど、源氏が不倫してたのはお父様の寵妃だから…。と多分、源氏は自分ではっとしたのかな。こんな場面は源氏を笑いつつ、源氏の心をたどるような面白さ。 さらに、女三の宮を靡きやすいと見下げるのですが、そういう女性(朧月夜の君)とよろしく楽しんだでしょ。そのあなたが何をいうのか。 小侍従という女房も、自分が柏木に根負けして手引きしたからこんなことになったのに、女三の宮に言いたい放題責め立てます。あなたが子供っぽくてうっかりやだからこんなことになったじゃないですか、と。分かってるなら手引きするな~!でも、こういうこと言う人いますよね。かくいう私も子育て中は子供にこんな責任転嫁をしてたような。監督不行き届きです。 源氏は妻としては、女三の宮は好みじゃなかったけど、やはり朱雀院から預かった大事な可愛い女の子とは思っていたのでしょう。不倫されてからは女三の宮に対して、浅はかだ、憎い、可愛い、可哀想、いとおしい、幼稚、愚かしい、といろいろな感情の言葉がどんどん出てきます。源氏にして見れば、こんなプライドを傷つけられたことはなかったでしょう。自分のことを年寄り、老人、爺なんて自嘲して、女三の宮に嫌みな説教をする始末。 柏木は、源氏に知られたと聞いて、とんだことをしてしまったと、恐れて病気になってしまいます。そのころには、あまり女三の宮への言及がなくなります。愛が怖さに負けたようです。びびりなのに、上司の奥さんに手を出すなんて、源氏に言われたくはないですが、思慮が浅い。 源氏は会ったときに優しい声をかけるけど、ほぼ目は笑ってなかったんじゃないか。というより刺すような冷たさだったのでは?御簾越しに感じられるほどの。これまで恋に全勝(朝顔の斎院は除く)してきた源氏に手痛い一敗をさせたのですからね。 どうなる、女三の宮。どうなる、柏木。そして、病気の紫の上は。 あれれ~。ますます面白くなってきました。

Posted by ブクログ

2023/12/05

いよいよ光源氏も晩年になります。 子供こそ少ないですが、たくさんの孫に囲まれて幸せな日々を送っています。 そんな中、妻の病気や浮気など心中穏やかではない事が次々と起こり、気持ちが滅入る事が多くなっていきます。 時々、若い時のことを懐かしむ光源氏が、少し哀れな感じです。

Posted by ブクログ

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