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日本人は性をどう考えてきたか クローン時代に生かすアジアの思想 人間選書208
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 農山漁村文化協会 |
発売年月日 | 1997/09/30 |
JAN | 9784540970771 |
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日本人は性をどう考えてきたか
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表現規制、萌え絵バッシングなど色々とタイムリーな話題なのでこの辺の性的概念の歴史に興味を持った。 原始時代の人々は性交と妊娠の関係を知らず、出産は女性のみが行える不可思議な霊力の賜物であった。 その後、武力と統率力を重要視する遊牧民発祥の男性中心主義が席巻し、生殖は男性の子種に...
表現規制、萌え絵バッシングなど色々とタイムリーな話題なのでこの辺の性的概念の歴史に興味を持った。 原始時代の人々は性交と妊娠の関係を知らず、出産は女性のみが行える不可思議な霊力の賜物であった。 その後、武力と統率力を重要視する遊牧民発祥の男性中心主義が席巻し、生殖は男性の子種によってのみ起こり、女性はただ腹を貸すだけという解釈が生まれ広まった。 19世紀になってようやく人々は自然科学の発達により、精子と卵子が結合することで新たな命が生まれることを知った。ここに来てようやく生殖は男女平等になった。 原始、女性は太陽であった。太陽は万物の源であり、生産の象徴であった。それゆえの女性崇拝、母神信仰だった。 しかしそれは人々の無知によるものであり、女性の地位を高めようにも、生殖の真実を知ってしまった以上、昔のように無邪気に女性を崇拝することはできない(もちろん男性至上主義が肯定されるわけでもない)。 生殖科学はさらに発展し、体外受精やクローン技術はまた新たな生殖観を生み出すだろう。 性交と妊娠の因果を知らなかった頃の生殖観を今の我々が想像するのが難しいように、性交を伴わず、また母胎を経ずに人が生まれ育つようになったときの生殖観もまた、今の我々には想像しがたい。 いくら倫理や法律で禁じようとも、技術はいつか必ずそこへたどり着く。そのときまでに哲学を持つべきだ、と著者は説いている、ように思う。 性表現について。 太古の土偶や女神像は胸や陰部といった性的特徴を誇張したものであり、かれこれ数万年(日本に限っても数千年)の歴史があるもので、女性を描く際にそうした表現になるのはむしろ本能と言えるだろう。 かなまら祭りやおんだ祭りといった性器崇拝、男女交合の祭りも古くから豊穣祈年祭として、庶民の娯楽として(あるいは性教育の一環として?)行われているものであり、諸外国に比べればかなり性的にオープンな民族であった。 徳川幕府の時代に朱子学が政治の基礎となり、風紀の粛正が行われたため公的な行事としては消えたが、本音と建前を使い分ける民族性か、そうした祈年祭は民間に生き続けた(春画も公的には規制されていたが、民間では普通に出回っていた)。 明治維新から大正デモクラシー、敗戦からの欧米文化の流入といった近現代の動きはあまりに目まぐるしく、現在進行形でもありなかなか捉えづらいが、それ以前のより長い期間、日本人の心に根付いてきた生殖観、性なるものに対する意識を基礎として見つめてみるのも悪くないし、その際に生殖学の専門家が書いた本書は一級品の資料になるのではなかろうか。
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