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世紀末ニッポンのゆくえ
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世紀末ニッポンのゆくえ

小尾圭之介(著者)

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世紀末ニッポンのゆくえ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミオシン出版/
発売年月日 1997/11/07
JAN 9784887018358

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2017/04/08

文教大学情報誌に連載されたインタビュー集。1997年、ちょうど20年前の本である。お目当てはもちろん巻頭の加藤周一。日本の「システム」についての、私にとっては自明の、しかし多くの読者には新鮮で鋭い指摘が続くインタビューだったろうと思う。 加藤は20世紀日本の成功の要因を支えた「...

文教大学情報誌に連載されたインタビュー集。1997年、ちょうど20年前の本である。お目当てはもちろん巻頭の加藤周一。日本の「システム」についての、私にとっては自明の、しかし多くの読者には新鮮で鋭い指摘が続くインタビューだったろうと思う。 加藤は20世紀日本の成功の要因を支えた「工業化」を更に支えたのは、一定の条件があったからだという。それは日常生活に犠牲が少なかったこと。日常生活の様式の変化は少なかった。また、天皇制官僚国家を民主主義の犠牲の上につくることに成功した。 しかし、 「一般に、少数意見を内部に抱えている国•団体は、状況が変われば、今まで少数意見だったものが多数意見になって、別の方向に進むことが出来るのですが、日本では、少数意見を排除してしまうことで能率は高めたが、必要な方向転換もできないようになったと思います」(15p) 「明治以来の日本は集団主義で一億一心、団結して与えられた目的を達成することはできるが、方向転換能力がないために必然的に失敗します。この100年に成功も失敗もあって、戦後もその気質が続いていると思います。しかし、今、それが隠されているように見えるのは、戦後がアメリカの占領下から始まったからでしょう。現在は法的に独立し、内政面では占領は終わりました。しかし、外交政策と軍事面ではだいたいアメリカに従っていますから、アメリカの準保護国的状況、実質的には半独立国です。」(17p) 半独立が何故続いているのか。 一つは、アメリカが解放軍として、軍事型官僚国家から解放したから、歓迎した。 一つは、日本の国民性。現実を直視しない。衣食足りて心理的に政治から遠ざかる。「寄らば大樹の陰」もあった。 一つは、鎖国の影響。国際情勢を客観的に見ずに、絶えず日本との関係においてだけ見る。最近では、冷戦が終わると同時に、ドイツは基地問題に反応した。日本はしなかったし、今もしていない。(19p) 21世紀への展望を聞かれて加藤周一は「南の犠牲で繁栄する北」という構図を変えなければならない、と解く。1996年11月の段階では、これはあまりにも預言的だった。曰く。 「経済力、軍事力は北にかなわないとなると、南のアイデンティティーを守るためにできることはテロリズムだけです。これは絶望的な暴力です。希望を与えることがテロへの唯一の対策です。そういうことに日本がいくらかでも貢献することが望ましいと思います」(28p)しかし現実はそうではなく、アメリカの腰ぎんちゃくに成り下がっているのはご承知の通り。国家間の同盟の問題や、科学技術問題特に原子力発電などのエネルギー問題でも文化的アイデンティティーでも預言的発言をしているのだが、割愛する。 改めて、加藤周一の視線の届く距離は長いと思った。 2017年3月31日読了

Posted by ブクログ

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