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音楽からみた日本人 NHKライブラリー
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 1997/07/17 |
JAN | 9784140840573 |
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音楽からみた日本人
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
なんてワクワクする、面白い内容! 言語学の世界でコトバの変遷や民族移動を語る理論の存在は知っていたけれど、同じことが音楽でできるなんて。言われてみれば当然か、とも思うけれど、こんな考えを見聞きするのは初めてだった。 きっと生活の一部としての歌は、どれも現実に即していて必然性がある...
なんてワクワクする、面白い内容! 言語学の世界でコトバの変遷や民族移動を語る理論の存在は知っていたけれど、同じことが音楽でできるなんて。言われてみれば当然か、とも思うけれど、こんな考えを見聞きするのは初めてだった。 きっと生活の一部としての歌は、どれも現実に即していて必然性があるということなのだろう。リズムも内容も、その生業、その目的のためにちゃんと理由があってその形をしている。だから音楽から逆算すれば、その生活や文化も分かってくるかもしれない。楽器や歌の変化はひょっとして、その時代の権力者の思惑さえ関わっているかもしれない。 各地の歌の音階、土偶が膝に置いている楽器の形状から分かることがこんなにあるなんて衝撃だった。 機械化が進んで昔ながらの動作がなくなったり、電話やメールでコミュニケーションが取れるようになったら廃れる運命なんだろうか?と考えると悲しい。クラシックの教育がダメだとは思わないけれど、1か0かに決めるのではなく、もう少し柔軟に他の音楽も楽しめたら良いのに。
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日本人が作って来た音楽、日本人を作って来た音楽を語る。 「歌霊」「歌垣(あの子が欲しい~、の源流)」という習俗から始まり、日本的リズムや旋法(呂音階、律音階、民謡音階など)、日本の楽器など。教育現場における西洋音楽偏重への警鐘などもある。禿同である。
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日本の音楽の古層を探る試み。 民俗学のような、考古学のような、様々なアプローチが必要になるのだとわかる。 演奏されるそばから消えてしまう音楽の歴史を跡付けるのがいかに大変なことか! 音楽の古層は音階に残るという前提のもとに、呂音階、ついで律音階が何度かにわたって入り、それとは...
日本の音楽の古層を探る試み。 民俗学のような、考古学のような、様々なアプローチが必要になるのだとわかる。 演奏されるそばから消えてしまう音楽の歴史を跡付けるのがいかに大変なことか! 音楽の古層は音階に残るという前提のもとに、呂音階、ついで律音階が何度かにわたって入り、それとは別に朝鮮半島経由で民謡音階が伝わったという大胆な仮説が展開される。 もはや二十年ほど前の著作だが、最新の研究ではその後、どんな風に考えが進んでいるのだろう? 興味深かったのは、語りと歌の違いについて述べた第七章「歌と語りの成り立ち」。 語りは話し言葉のアクセント、イントネーションが拡大され、それに旋律がのっていく。 これに対し、歌ものは、メロディの要求で、アクセントが揺れたり、消去されるという。 山田耕筰が日本の歌曲を作る際、言葉のアクセントとメロディの高低を一致させようとした有名な話が紹介されていた。 ちなみにわたしは生前の金田一春彦さんがラジオでこの話をされていたのを聞いたことがある。 金田一さんは山田耕筰の試みを肯定的にとらえていた。 しかし、本書の著者、小島さんに言わせると、一語一語のアクセント、イントネーションから解放されたところから歌は始まるという。 (そして、アクセントが感情などにより動いてしまうことを服部四郎さんから確認している!) 音楽と言葉の、一筋縄ではいかない関係を改めてみた思いだ。 それから、なぜ日本音楽にハーモニーが発達しなかったかを扱った八章も面白かった。 ハーモニーが倍音を発見して生まれていったとすれば、倍音で導き出すには遠い四度音程を音階の基調とする日本音楽では発達しづらかった、とされていた。 このあたりは、他の研究者はどう考えているのだろう?
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