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アメリカ金融革命の群像
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アメリカ金融革命の群像

ジョセフノセラ(著者), 野村総合研究所(訳者)

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アメリカ金融革命の群像

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 野村総合研究所情報リソース部/
発売年月日 1997/06/16
JAN 9784889900767

アメリカ金融革命の群像

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商品レビュー

4

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2022/01/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

米国というと、概ね好んでリスクテイクする、借金もガンガンする、目先に集中、というイメージがありませんか。偏見であるかもしれませんし、あるいは一抹の事実を知覚しているかもしれません。しかし、こと金融周りにおいては、実は20世紀半ばくらいまでは決してそのようなメンタリティではなかったことが本作を読むと分かります。 本作は、米国での20世紀の金融史を辿ったジャーナリスティックな本です。現在ごく当たり前に享受している金融商品やサービスが、どのような背景でそしてどのような抵抗を受けつつ産声をあげ、そして米国に定着してきたのかが分かります。 ・・・ 端的に言えば20世紀の米国金融市場、こと本作で取り上げられている内容はいわば「金融の民主化」と言えるムーブメントでして、リテール取引の拡大、商品のリテール化、そしてその立役者となった企業群がストーリの中心となります。ざっくり挙げると以下のような内容です。 ・イタリア移民が作った”仲間のための銀行”(バンカメ) ・株式取引をウォールストリートから”メインストリート”へ(メリル・リンチ) ・個別与信から包括与信への進化をすすめたプラスチックカード(バンカメ・カード) ・インフレと借金とクレジットカード(VISAカード) ・MMFと銀行と政治家との闘い ・ディスカウント・ブローカーの黎明(チャールズ・シュワブ) ・ミューチュアルファンドの隆盛とマネー誌(フィデリティ) 概ね以上のような内容がテンポよく語られています(テンポはいいですが650頁近い2段組の大作です。。。)。 知らなかった事実は、大衆が銀行からお金を借りる時は冷蔵庫購入資金、自家用車購入資金など個別の与信を取らなければならなかったこと。こうした手間を省くためにクレジットカードが開発されたこと。当初はマニュアルの事務処理をしていたために、多くの不正取引がクレジットカードで発生したこと。市場金利が8%や10%にもなっても銀行預金金利は一律5%程度に抑えられていたこと。銀行の特権に抗いインフレ対策としてMMFが開発されたこと。MMFを売る証券会社に対し、銀行がロビー活動をして政治家を動かして州内販売を停止しようとしたこと。インフレを背景にカード借金が増えるも、それまでは借金は悪という考えが米国にもあったこと。401Kの広がりとともに渋々ながら米国民が証券投資のリスクを取るようになったこと。増えすぎた投資信託は個別株を選ぶのと同じくらい複雑な作業となり、マネー誌の情報価値が出てきたこと。 ・・・どうでしょうか。こうして振り返ると、今では当たり前となっているお金にまつわる事象はすべて20世紀の米国で開発・推進されたと言っても過言ではありません。また概ね米国人が決して喜んで株式市場へ資金を投入しているのではなく、インフレという現実から渋々リスクテイクしているという話は実に意外な話でした。 ・・・ 原題は”A PIECE OF THE ACTION”といい、意訳すれば「分け前」、つまり金融市場は特権階級のものから一般市民のものへとなったことを意味しているものです。著者はジャーナリストだそうですが、多分に訳者の野村総研の皆さんの能力もあるのだと思います。流石です。1997年初版の古めの本ですが、お金に興味の有る方には図書館で探してでも読んでほしい一冊です。金融商品の裏にある米国の社会事情や米国民のメンタリティまでもがしっかり描かれている秀作だと思います。

Posted by ブクログ

2019/01/14

20世紀を通じて一大産業となった金融の世界をその中心であったアメリカを舞台として、”証券市場”と”クレジットカード”という二重の螺旋の物語で描くノンフィクション。特に本書では、いわゆる一般消費者向けのリテールビジネスに焦点を当て、マネー革命ともいうべき一般消費者の金融市場への参入...

20世紀を通じて一大産業となった金融の世界をその中心であったアメリカを舞台として、”証券市場”と”クレジットカード”という二重の螺旋の物語で描くノンフィクション。特に本書では、いわゆる一般消費者向けのリテールビジネスに焦点を当て、マネー革命ともいうべき一般消費者の金融市場への参入がどのように形成されたのかということを、膨大な史実と非常に読みやすい文章でまとめた労作である。年末年始ということで、改めて金融とは何か、ということを考えるためにセレクトした一冊であり、原著の1994年という出版年度の古さを全く感じさせない面白さ。 一翼である証券市場は、リテール向けの証券サービスを創出したメリルリンチからスタートする。一方、もう一翼のクレジットカードは、バンク・オブ・アメリカによるクレジットカードの大量配布からスタートする。本書では交互にこの歴史が語られ、様々な登場人物の成功と失敗により、どのようにマネー革命が実現したのかを理解することができる。 本書でも何度か登場する消費者向けの金融雑誌「マネー」の編集長を務めたマーシャル・ローブが明言したように、「お金は新しいセックスだ」というテーゼを巡る一大物語。定期的に読み返したい。

Posted by ブクログ

2007/01/03

70年代にアメリカでおきた金融革命のときのドキュメンタリ。クレジットカードの発明のくだりはとくにおもろかった。

Posted by ブクログ

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