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三国志(3の巻) 玄戈の星
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三国志(3の巻) 玄戈の星

北方謙三(著者)

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三国志(3の巻) 玄戈の星

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川春樹事務所/
発売年月日 1997/02/28
JAN 9784894560512

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商品レビュー

4.5

10件のお客様レビュー

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2015/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白いが、だんだんだれてきたかも・・・。早く諸葛亮が出てくればいいのに・・・。 三の巻は呂布の興亡がかっこ良かった。曹操の逞しさも良いが、やっぱりもっと劉備に頑張ってもらいたい。劉備にはチョウ雲子竜が加わり、ますます期待が高まって来ている。今は曹操のもとに身を寄せ、許都の皇帝からは劉皇叔と呼ばれている。 孫策もひそかに覇業を進めている。 袁紹も公孫賛を滅ぼした。 でもそろそろだらけてきたかも・・・。ここらへんで大きな展開が欲しいところ。

Posted by ブクログ

2013/05/02

これは本当に奥が深い!多くの視点から多くの人物を楽しめる。特にクローズアップされていたのが裏切りの連続で親殺しも関係なく無法者とされていた呂布の気持ちなど読んでいてよくわかる。池上先生のコミック「覇」にあるような荒々しい呂布とも違い男として時代を駆け抜ける彼の美しさに心震わされ、...

これは本当に奥が深い!多くの視点から多くの人物を楽しめる。特にクローズアップされていたのが裏切りの連続で親殺しも関係なく無法者とされていた呂布の気持ちなど読んでいてよくわかる。池上先生のコミック「覇」にあるような荒々しい呂布とも違い男として時代を駆け抜ける彼の美しさに心震わされ、それに3兄弟の末弟として強さだけが誇張され続けた張飛の繊細さに心配り、そして人を愛する気持ちなどは彼が死ぬ時にすべて読んできた中の思いが一瞬で溢れてきて涙が止まらない! 先日、北方先生の「黒龍の柩」を読んで山南と土方のお互いの見えない思いについて語ったが、やはりこの三国志も同様であって男性が読むには心を揺さぶるいい作品です。 史実に沿った作品ではあるが、名前だけでしか知らなかった魏延・馬謖・姜維・王平・許褚・張遼・韓当・馬超などもっともっと知りたいと思える人物が本当にいた。話の中で作られた人物が何人も出てくるが、彼らがしっかりとサポートして史実上の人物をどんどんクローズアップさせていく。 頭の中で多くのシーンがフィルムとなって映し出されたが一番は呂布の愛馬である赤兎馬が死に掛けた時に劉備の配下であった成玄固に赤兎馬の命を託すシーンなど今でも僕の勝手な映像として頭の中に残っている。 元々は呂布の配下であった張遼。その後は曹操の勇将として知られるが、呂布軍の伝統を貫き闘志無敵の騎馬隊を率いる姿も忘れられない。やはり何度も言うが北方先生の作品を読むのはすべての先生の作品を読んだ一番最後が妥当だと思う。本当の漢達を読ませてくれます!

Posted by ブクログ

2012/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三國志演義で最強と位置付けられて以来、呂布は哲学でもある。 これほどまでに広大な土地で、長く群雄と無数の男たちが戦ったのは、世界史上類を見ない。支那だけだ。 つまりどんな創作であろうと、これほどの舞台を調えて最強の地位に立たせなければ呂布とは並び立てない。つまり、ある程度の現実味を帯びさせてここまでの強を表現させるには、現代で広く最強とすでに言われている、呂布でしかありえない。 つまり、史上最強は呂布でしか表せないと言っても、過言ではない。そしてその史上最強たる彼の内面をどうするか、これが三国志序盤を書くにあたり評価されるにあたって大きな基準となるだろう。北方謙三は、最高レベルだったろう。 「やめろ曹操。男には、決してゆずることのできないものがある」 「それは?」 「敗れざること」 格好良いよな。呂布が死ぬシーンには、かなり力が入れられている。老いた赤兎との語り合いや、別れ、呂布の死を感じた赤兎が海へと駆け出すシーンは、本当に切ない。 北方謙三の、哲学としての呂布は。男として必要な物以外を切り落とした男だと俺は思う。 何を残したのか。強さと誇り、愛と友情だろう。 原作での呂布の命乞いを曹操の台詞にし、上に引用したシーンに繋げた。登場から死までを通して、強さと誇りを表した。 呂布に愛はあっても恋はない。また、友は陳宮と赤兎のみだが、呂布からは何の打算もなく、余人が一生かけて多数の人と繋げる友情の深さを、赤兎との間のみで達するほど繋げている。牧としての体裁のために、言い換えれば陳宮のためだけに、父とした丁原や董卓を切った男が、煩わしい駕籠に乗るのだ。 そして呂布には志がない。戦は生きていると感じるために、楽しいからやる。赤兎や自分の五百の分身たちと遊んでいるのだ。享楽とも言える。 つまり、男として究極まで辿り着いた者には、他人への気遣いは元より仁も忠も孝も梯も、志さえ不要なのではないか。それらの美徳は、己を飾る心がなければ生まれないものなのではないか。 呂布には、何を思わなくとも何の美徳を備えなくとも完璧な男には、ただ誇りと愛と友情の、自発的に生まれるもの以外は何もないのだ。 呂布には赤兎さえいれば、天下さえ不要だった。

Posted by ブクログ

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