演劇ってなんだろう

井上ひさし(編者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 1997/05/20
• JAN: 9784480872579

商品レビュー

2011/12/29

［要旨］
劇場・劇作家・演出家・俳優・プロデューサー・作曲家・劇場支配人など、一つの「舞台」を成り立たせている要素から、ていねいに「演劇」を考え直す試み。井上ひさしを中心に演劇評論家の人たちが、毎回ゲストを招いて語り合う、座談会形式の演劇論。
［目次］
劇場について；演出家について鵜山仁にきく；プロデューサーについて木村光一にきく；女優について森光子にきく；劇場経営について本多一夫にきく；大衆演劇について梅沢武生にきく；音楽について宇野誠一郎にきく；歌舞伎について永山武臣にきく；劇作家についてつかこうへいにきく；劇場支配人について金子和一郎にきく〔ほか〕
［目録情報］
演劇を成り立たせている要素、劇場、劇作家、演出家、俳優、プロデューサー、音楽などについて、井上ひさしがゲストを招いて語りあった、座談会形式の演劇論。（演劇・映画図書総目録より）

2010/08/28

　井上ひさしを中心に、演劇評論家が集まって毎回ゲストを呼び、演劇を成立させるさまざまな要素（劇場・作家・演出・女優・プロデューサ等）について語り合う座談会。
　集まっているメンバがーがなかなかものすごい。たしかにこういう話題は、このメンバーで語るしかないんだろうなって感じがする。それなりに面白い話はたくさん聞けるのだけど、どうも時代と密着した話題が多いと思う。もともと、出典がそういう趣旨なのだからかまわないのだけど。だから、すでに話題が古くなってしまっているかなって思う部分がかなりあった。それから、出席者はすごいメンバーだけど、ある意味権威のある人たちだから、肯定する部分はいかに持って感じだし、否定する部分や攻撃する部分がどうも説教クサくていけないような気がした。とっても正当な角度から見ている感じで、それはいいんだろうけど、ほかの見方もたくさんあるんじゃないかなって思ってしまう。
　ただ、大衆演劇とか劇場経営とか、ほかではなかなか知ることができないことが、楽しく読めたのでよかった。
2004/9/11