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病いの語り 慢性の病いをめぐる臨床人類学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 誠信書房 |
発売年月日 | 1996/04/25 |
JAN | 9784414429107 |
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商品レビュー
5
5件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
内容の多い本で、予想よりずっと読むのに時間がかかってしまった。なかでも最も心に残っているのは、「プラセボ効果を磨け」ということだろう。biomedicalな疾病治療の研究は数多くされているが、psychosocialな部分も病者の体験・疾病の治癒にかかわるため、十分以上に心を砕き手を当てる必要がある。 医療の非専門家は、“科学的な知識が足りない“ のではなく、“全く別の形式の知識を持っている“ という考え方は、このwith COVIDな世界でのchaoticとしか言いようのない状況を正しく説明するように思われる。しかし、そこで "専門家が非専門家に知識を授ける" などといった偉そうなモデルに惹かれる気持ちは毛頭なく。「医者にとっての本当の課題は、共同作業としてのケアに関わる同僚として、患者と取り決めnegotiationを結ぶことである」
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”病”と”疾患”の違い 慢性の痛みは深く挫折感を抱かせ、自己破壊的になる。問題の悪循環なのである。 いったい病はどこにあるのだろうか?腰にあるのはもちろんである。だがハウイの自己認識、子供時代についての解釈、エレンや母親との関係、子供たちの反応・・・にも病が現れていることにつ...
”病”と”疾患”の違い 慢性の痛みは深く挫折感を抱かせ、自己破壊的になる。問題の悪循環なのである。 いったい病はどこにあるのだろうか?腰にあるのはもちろんである。だがハウイの自己認識、子供時代についての解釈、エレンや母親との関係、子供たちの反応・・・にも病が現れていることについてはどうだろうか?痛みというものはコミュニケーションやネゴシエーションのネットワークの中で使用され、中心的な慣用表現(イディオム)である。ある意味ではそのネットワーク全体が痛みの中にある。 長期に及ぶ空虚感、激怒、失望、屈辱、周知、人生に打ちのめされた感じ、選択の余地がほとんどなく身動きが取れない感じが、ルドルフの周囲に漂っている。 ”人生は、つらくて、やる気をそぎ、恐ろしいものだ”という見方。 彼らが語る病の物語に、共感的に耳を傾けることが、臨床家の主要な治療的仕事になるに違いない。 ケアのもっとも重要な基礎は、その反応にあるのではない。それはむしろ病についてその患者が語る談話にある。 医者は、疾患を診断するためにその談話に耳を傾けるという(「患者の言うことに耳を傾けよ、患者は診断を語っているのだ」) 病の内容に注目する代わりに、病の意味の構造を探るべきだろう。 「心気性」=疾患のない疾患 アイロニックな病い ”病気になってどんな気持ちか、と尋ねてくださってうれしいです”
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遅きに失しますが、ようやく読み終えました。名著です。ひとつひとつ納得しながら読めました。ケースに基づき、紹介されているので、実際の臨床現場で出会うケースと告示しているものも多く、明日からの臨床にも役立ちます。慢性疼痛や神経衰弱の章はこれまで悩んでいたケースに活路が得られるような表...
遅きに失しますが、ようやく読み終えました。名著です。ひとつひとつ納得しながら読めました。ケースに基づき、紹介されているので、実際の臨床現場で出会うケースと告示しているものも多く、明日からの臨床にも役立ちます。慢性疼痛や神経衰弱の章はこれまで悩んでいたケースに活路が得られるような表現でした。「慢性の病のケアを一種の民族誌学的な実践を含むものとして考えることが有用である」というのは、以前読んだ「驚きの介護民俗学」と共通するものがあった。いずれにせよ慢性の病のケアについて日々実践していることが間違いではないことが、本書を読んで確信できた。
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