1,800円以上の注文で送料無料

国家
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

国家

J・A.ホール(著者), G.J.アイケンベリー(著者), 星野智(訳者), 斎藤俊明(訳者)

追加する に追加する

国家

定価 ¥2,530

550 定価より1,980円(78%)おトク

獲得ポイント5P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 昭和堂/
発売年月日 1996/05/10
JAN 9784812296028

国家

¥550

商品レビュー

3

2件のお客様レビュー

レビューを投稿

2012/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【感想】  本書は歴史的に発展してきた国家を多角的に考える良書である。中国、インド、イスラーム、ヨーロッパの歴史を概括することで、国家の歴史を包括的に検討する。そして、なぜ支配的で統一的な権力が欠如したヨーロッパのもので、近代国家が誕生し、近代資本主義が発達したのかを説明する。  訳がこなれておらず読みにくい。一つ一つの文章が長く、指示語を追うのに苦労した。自分の読解力も問題かもしれないが、本来G.アイケンベリーの英語は読み易い…   【まとめ】  人間の社会形態が専門分化することと、人間がなぜ強制力の永続的組織化を突然受け入れたのかとの間、国家以前の自然な共同体と反自然的国家が出来たことの間には飛躍が存在する。それは国家が軍事力を備え、社会を組織化することがもたらしたということで説明出来るにしても、国家のあり方は社会の諸機能を根源から変えた。  東洋諸文明に共通する特質として、強力な専制的権力と弱体な社会的インフラ権力が見られた。帝国は軍事力を必要とし、集権化をもたらしたが、社会的インフラの不備によって社会から力を得ることは適わず、国家は社会の奥深く浸透することがないままに、超然と頂点に居座った。東洋諸文明はこのような環境に適応しすぎることで同一の構造を残したまま王朝の交代を繰り返した。  ここで社会的インフラ権力とは、社会に働きかけ、組織化する能力である。国家が、社会で競争力ある国民を育てるべく社会的制度を整え、分権的な社会の自律的諸団体を間接的に統治することで、社会は効率的に機能し、そのエネルギーは共通の目標に注がれ、結果的に国家は自律性を得た。専制的権力がゼロサム的権力ならば、社会的インフラ権力はポジティブサムの権力。両者の有機的な関係、相互作用から半ば偶然に、近代国家を創りだした。  ヨーロッパに於いて近代国家への飛躍は、環境適用をし損ねたからだ。そこでは共通の文化をゆうしながら統一的権力の不在が多極国家的システムをもたらした。専制的な権力は弱く、社会からの圧力は国家に社会的インフラ整備を促した。この社会的インフラによって国家は蓄財をすることが可能になり、投資家の国境を越えた活躍は、国家の専制的権力を抑制した。各国は指導国に倣い、戦争準備を通じて社会を合理化し、社会からの力を権力に変えた。  

Posted by ブクログ

2011/05/03

大学図書館で見つけて、「国家」という書名にひかれて手に取る。 160ページ超の短いものだが、少々専門的な上、翻訳文であることも手伝って、かなり苦戦。 内容は、私の知りたいこととは幾分ずれて、国家と経済(資本主義経済)の関わりが多かった。 しかし、次に掲げる2点が(自分にとって)...

大学図書館で見つけて、「国家」という書名にひかれて手に取る。 160ページ超の短いものだが、少々専門的な上、翻訳文であることも手伝って、かなり苦戦。 内容は、私の知りたいこととは幾分ずれて、国家と経済(資本主義経済)の関わりが多かった。 しかし、次に掲げる2点が(自分にとって)目をひくものであった。 まず、国家に対するアプローチにおいて、自由主義・マルクス主義・現実主義の3種が存在する、ということ。 もうひとつ、2章・3章は国家の起源とその発展について論じられており、とくに中国・インド・イスラム世界・ヨーロッパの対比はとても勉強になる。 後者については、若干ヨーロッパ寄りの議論となっているのが気になるが、「国家」という政治形態に関してヨーロッパが最先進地域であることに異論はないので、不問。 一方、4章で述べられる2つの世界大戦に関する分析はさっぱりわからなかった。要勉強!! 5章の2つの覇権国家・アメリカとイギリスに関する比較はかなりおもしろかった。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品