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ひとの子 神に挑む者
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ひとの子 神に挑む者

李文烈(著者), 安宇植(訳者)

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ひとの子 神に挑む者

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社/
発売年月日 1996/04/30
JAN 9784087732474

ひとの子

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2007/04/22

70年代の韓国のお話。米人牧師の養子で神学部でも優秀な成績をおさめていた主人公のミン・ヨンソプが、賀川豊彦の実践神学に感化され、家を飛び出し韓国中を放浪しながら説教したり養父が残した財産を善行につぎこんだり、徒党を組んだりもするが、最後は惨殺死体となって発見される。刑事がヨンソプ...

70年代の韓国のお話。米人牧師の養子で神学部でも優秀な成績をおさめていた主人公のミン・ヨンソプが、賀川豊彦の実践神学に感化され、家を飛び出し韓国中を放浪しながら説教したり養父が残した財産を善行につぎこんだり、徒党を組んだりもするが、最後は惨殺死体となって発見される。刑事がヨンソプの書いた素人小説をヒントにして彼の足取りと犯人を追う。その小説内小説が展開の大部を占め、アハシュ・フェルツというラビの息子がヨンソプを投影した主人公となっている。アハシュは現実の悲惨に対して無力な絶対神ヤハウェを信じられなくなり、十年ほど世界中を彷徨い多くの宗教の教義に触れ、‘神’を探し求める。最後にキリストに出会うと、ほとんどストーカーみたくなって、奇跡を起こせと脅したり、赦しや罪の意識を安売りするなと言っては食って掛かり、キリストを裏切るのに躊躇するユダをけしかけたりしてキリストには悪魔と罵られるけれど、そんな大層なものではなく酔っ払いが絡んでいるみたいだった。キリストとの亜流大審問官問答は本質的な問題の周辺をウロウロしているだけなので先を急ぎたくなる。途中で刑事が、自分の粗末な頭ではよくわからんと何度も頭をかかえているが、私も頭をかかえた。ヨンソプと賛同者、つまりある種の運動家の幼児性を強調するために半端なフィクションを挿入したのだろうとラストで分かるのだけれどカタルシスというよりは疲労。韓国のキリスト教界のありさまとヨンソプ自身の掘り下げがあまり無く、なんで著者がそういう遠回しなことをしたのか、効果の程から考えてもよく分からない。

Posted by ブクログ

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