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虫愛づる姫君後日譚
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虫愛づる姫君後日譚

パティ・クリスティナウィリス(著者), 伊藤俊一(訳者)

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虫愛づる姫君後日譚

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 金沢医科大学出版局/紀伊國屋書店
発売年月日 1996/09/01
JAN 9784906394159

虫愛づる姫君後日譚

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2013/07/01

 なんだかものすごく珍しいものを見た気持ちである。  堤中納言物語の「虫愛づる姫君」の後日談をを、イリノイ州のアメリカ人が一人芝居に仕立てて金沢の能楽堂で演った、という時点で珍しいぢゃない。で、当然気になるわけだ。  堤中納言物語の姫君は、なにしろこどもたちに虫をとって来...

 なんだかものすごく珍しいものを見た気持ちである。  堤中納言物語の「虫愛づる姫君」の後日談をを、イリノイ州のアメリカ人が一人芝居に仕立てて金沢の能楽堂で演った、という時点で珍しいぢゃない。で、当然気になるわけだ。  堤中納言物語の姫君は、なにしろこどもたちに虫をとって来させるわ、眉毛は生やしっぱなしだわ、庭で虫を探しているわというありさま。坂田靖子さんがうまいこと説明していたけれども、当時眉毛を剃らないでいるというのは、昼日中股のヘアを出しっぱなしで歩いているくらいの羞恥感覚だったらしい、ということです。  ところがこういう型紙破りな娘でも面白がる人はあるもので、言い寄る男に対してなんだかとんでもない返歌をして、といったあたりまでで本編は終わっているはづだ。で、本作はその、後日談。  この虫好きのお姫様(本文中では堤と呼ばれている)、やはり大きくなるにつれて、周りからの疎外感やいじめに悩まされる。結局どこだかの山寺に行ったところ、大好きな虫はみんな潰されて、ボロボロになって帰ってくる。で、引きこもってしまう。  1000日の即身成仏の期間を経て、さて堤はどうなるのか――という、話。  さすがにアメリカの人が手がけるだけあって、そういう自由奔放な姫様が社会との差異に打ちひしがれて、蛹のメタファーとしての1000日間の「篭り」を経るあたりは西洋のビルディングス=ロマンなのです。仮にその即身成仏だとか、おしらさまとか、イタコなんかの日本的要素をちりばめたとしてもです。  まぁ、「アメリカ人が二次創作しました」くらいのことなんだろうなぁ。結局あんまりその、アメリカの人が日本の古典に挑んだ! 以上の目新しさはなかった。

Posted by ブクログ

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