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死刑執行
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ロベールバダンテール(著者), 藤田真利子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 1996/01/30
JAN 9784105318017

死刑執行

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2014/02/28

死刑廃止論者であるフランスのロベール・バダンテールが著者。 彼は弁護士で、クレルヴォー事件の犯人ロジェ・ボンタンの弁護を引き受ける。 直接殺人を犯していないボンタンが、最終的には死刑を宣告される。 バダンテールの意志の強さ、その情熱には本当に感服する。 日本にはこういう...

死刑廃止論者であるフランスのロベール・バダンテールが著者。 彼は弁護士で、クレルヴォー事件の犯人ロジェ・ボンタンの弁護を引き受ける。 直接殺人を犯していないボンタンが、最終的には死刑を宣告される。 バダンテールの意志の強さ、その情熱には本当に感服する。 日本にはこういう情熱がないから、まだまだ死刑廃止には程遠いだろうなー 以下、印象に残ったバダンテールの言葉。 「死刑は、野蛮な不正だ。死刑だけが、弁護士の存在理由を奪う。なぜなら、それは取り返しがつかない。そうなってはもう弁護士は何もできない。それまで守ってきた人間のために、もう何もしてやれないのだ。」 「弁護の努力はみな無駄だったのだ、だって「彼ら」は殺人を犯した人間と同じように、殺人を犯していない人間にも死刑を宣告したのだから。・・・わたしはそのとき、かつてないほどあらわにされた憎しみの顔を見たのだ。憎しみが勝利をおさめていた。わたしは憎しみの顔を知っている。・・・憎しみが正義の仮面をつけるとき、それは最悪の顔を見せる。」 「ビュッフェとボンタンの死刑を歓迎する叫びと拍手喝采がいまでも耳に残っている。・・・裁判に続く数週間のあいだわたしの心に重くのしかかっていたもの、そしてどうしても振り払うことのできなかったもの、それはこれほどまでにむきだしな、執拗な憎しみだった。・・・嘲笑的でしかも敵意のある観客の見守るなか、裁判官、弁護士、証人、そして憲兵、全員が意味もなく動かされていた。」 「殺人を犯していない人間をギロチンにかけることはできない、それは明白なことのように思えた。わたしはこの二十年で刑を執行された人のリストを調べた。殺人を犯していないのに死刑を執行された例は一つしかない。バスティアン・ティリー、王を殺害しようとして果たせなかった反逆者(1962年のド・ゴール暗殺未遂事件)。彼は銃殺になった。おそらくは見せしめのために。・・・人の命を奪わなかった者から、その命を奪うことはできない。もちろん、トロワでボンタンを裁いたものたちは、そうは考えなかった。だが、トロワは憎しみに支配されていた。まさかあの憎しみもここまでは追いかけては来ないだろう。」 「わたしを絶望させ、この待機よりもずっと辛い思いにさせたのは、ボンタンを護るためにこれ以上何もできないという思いだった。せいぜい、死刑には反対だと書いたり話したりするくらいだ。その話を読んだり聞いたりした人たちは、わたしの熱意に憤慨した。手紙をたくさん受け取った。決まって匿名で、殺人者を弁護するわたしを弾劾した最後に、ある願いを付け加えていた。わたしの妻と子供たちが目の前で喉を切り裂かれればいいんだ。それでも聖人面していられるかどうか、見てやろうじゃないか。こうした手紙の中には、トロワの群衆を押し流したあの憎しみがあった。・・・やはり我が国の方から死刑をなくさなければならない。」 「生きつづけたいと思い、生きることのできる動物を、殺そうとしている。なぜだ?実のところ理由などないのだ。彼の手によってではないが、彼の過ちによって人質が死んだのは確かだ。それが今度は彼を殺すだけの理由になるというのか?明日、ボンタンが首を切られて死んだら、看守の妻と看護婦の夫は今日よりも不幸じゃなくなるとでもいうのか?その悲しみを癒す薬などというものがあるとしても、これがその薬になるというのか?そして明日、刑務所の中にいて、人質を取って脱出することを夢見ている囚人たちが、死刑執行のニュースを聞いて、自分の計画を諦めるだろうというのか?いい加減にしてくれ!」 「トロワでの評決からまだ数週間しかたたないうちに、フレーヌ刑務所の医務室で一人の囚人が看護婦を人質にとり、メスを手にして、すぐに自分を外に出さなければ看護婦の喉を切り裂くと脅迫した。不運なその女性が助かったのは、ただ、一人の囚人が凶暴な犯人を殴り倒してくれたからにすぎない。刑罰が見せしめになるということのなんとご立派な例証ではないか!」 「真実はこうだ。ボンタンは死んでいく。なぜなら、生かしておくよりもずっと簡単で、ずっと都合がいいからだ。わたしが阻止できなかったのは、責任を放棄するこのやり方だった。このやり方を人は司法と呼ぶ。」

Posted by ブクログ

2009/02/15

【090215】盗人の昼寝 ::::::::::::::::::::::::: 視界を遮られ 拘束された者にとって 静かな闇のなかでおもうもの それは何だろうか 怖れ、不安、破滅、 悦び、平安、再生、 冴えたその耳に届くのは 微かに身動きすることで軋む音 時折漏れる自らの...

【090215】盗人の昼寝 ::::::::::::::::::::::::: 視界を遮られ 拘束された者にとって 静かな闇のなかでおもうもの それは何だろうか 怖れ、不安、破滅、 悦び、平安、再生、 冴えたその耳に届くのは 微かに身動きすることで軋む音 時折漏れる自らの吐息 早鐘のような鼓動 スイッチに手を伸ばす 明かりを消されたことがわかるだろう 僅かに身震いした 窓からの薄明かり 目の前の大きな姿見のなか 女と椅子に腰掛けた男 男が女のためにやろうとしていることに 何の意味があるのか? 先ほどからそれを考えていた こたえは依然見つからない おそらく、 こたえは行為の中にしか見出せないのだ 焦るな 夜は長い わたしは椅子から立ち上がった。

Posted by ブクログ

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