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不死のワンダーランド 戦争の世紀を超えて 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1996/07/10 |
JAN | 9784061592407 |
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不死のワンダーランド
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不死のワンダーランド
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ハイデガーは『存在と時間』において、「死への先駆」が現存在の固有の可能性を開くと論じています。著者はこれを、ヘーゲルの「精神」によって完成された「歴史の終わり」の世界に否定性を持ち込み、世界の「再分割」を要求する、ある種の「戦争」として理解することができると主張します。そして、フ...
ハイデガーは『存在と時間』において、「死への先駆」が現存在の固有の可能性を開くと論じています。著者はこれを、ヘーゲルの「精神」によって完成された「歴史の終わり」の世界に否定性を持ち込み、世界の「再分割」を要求する、ある種の「戦争」として理解することができると主張します。そして、フロイト、レヴィナス、ブランショ、バタイユらによって展開された、主体の死の不可能性の主張のうちに、ハイデガー哲学とはべつの可能性を見いだすことができることを示そうと試みています。 レヴィナスは『実存から実存者へ』において、意識の志向性さえもが宙吊りにされるような還元を遂行しました。著者はこれを、「想像的還元」と呼んでいます。ここでは、いまだ無規定で非人称の「ある」(il y a)がみずからを押しつけてくると考えられています。志向性が効力をうしなう「夜」においては、主体としての〈私〉の死は成り立ちません。レヴィナスは、こうしたイリヤの夜から実詞転換による〈私〉の成立のプロセスを解き明かすとともに、そこから他者へ向けての通路を切り開こうとしました。 他方ブランショは、ハイデガーの「死」の思索にあらがって、「死の不可能性」を主張します。生きている者にとって、死は自己の究極の可能性のように思えますが、ひとたび死の支配権のうちに入るやいなや、〈私〉はすべての可能性をうしないます。死はけっして自己の可能性となることはできず、むしろ自己は非人称的な「ひと」のなかに消え去ってしまうのです。ブランショの『文学空間』では、文学のうちにこうした「死の不可能性」を見ようとする試みがなされています。作家は作品の完成を志向しますが、それが完成に近づけば近づくほど、作家は作品に対する支配権をうしない、かえって作品によって作者のほうが規定されることになります。 著者はこうした思想の検討を経て、自己がその固有性を喪失してしまう世界のもとで、既存の共同体に回収されることのない、他者との連帯の可能性を切り開こうと試みています。
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2022年11月「眼横鼻直」 https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/library/plan-special-feature/gannoubichoku/2022/1101-13427.html
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[ 内容 ] 人間にとっての最大の暴力ないし災厄として、不安や恐怖の最後の対象である「死」。 著者は、世界大戦による大量死の時代を背景に登場したハイデガー哲学と、それに続くバタイユ、ブランショ、レヴィナスらの「死」に真正面から向き合った思想を考察する。 さらに「死の抑止」を旨とす...
[ 内容 ] 人間にとっての最大の暴力ないし災厄として、不安や恐怖の最後の対象である「死」。 著者は、世界大戦による大量死の時代を背景に登場したハイデガー哲学と、それに続くバタイユ、ブランショ、レヴィナスらの「死」に真正面から向き合った思想を考察する。 さらに「死の抑止」を旨とする現代医学をも視野に入れ、現代人が直面する未知の状況―「私の死」を死ぬことができぬ状況を的確に照射した画期的論考。 [ 目次 ] 1 「ある」、または「存在」の夜と霧 2 私の不可能性、または公共化する死 3 ハイデガーの褐色のシャツ 4 数と凡庸への否と諾 5 「不安」から「不気味なもの」へ 6 「不死」のワンダーランド [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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