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本はどのように消えてゆくのか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晶文社 |
発売年月日 | 1996/02/10 |
JAN | 9784794962447 |
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本はどのように消えてゆくのか
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2件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
対話的とか双方向的というためには、まずだれかがハッキリものをいわなくてはならない。そして、それを気持ちよく読めるようにしておかねばならない。デジタル文化であろうとなかろうと、基本はやはりそこにある。電子本はそのための実験と訓練の場なのだと思う。「電子本をバカにするなかれ」といいたい。(p.42) たしかに、だれでも書くことができるデジタル・ネットワークの世界では、作家も官僚も先生も、そうじて書くことのプロー文書をつくり、それを効果的に利用することの専門家が、これまでどうりのふるまい方をつづけるのはむずかしいかもしれない。 その生きにくさを専門家がすすんで経験し、他方、非専門家の側もそのことによって、たんに受け身ではない自分のあり方を発見してゆく。そこから統制ではなく対話にもとづく新しい社会秩序が生まれてくるかもしれない。(p.70) 敗戦後、日本人の朝食がご飯と味噌汁からパンとコーヒーにあっさり置き換えられてしまったみたいなもので、どんなに中身がちがおうと、ご飯もパンもおいしく食べられる食品であることに変わりはない。しかし、食事という習慣を捨てて、それを宇宙食みたいな薬品(だろう、あれば)の摂取に変えるとなれば、話はちがってくる。同様に、活字本から電子本への転換は、一つの印刷技術から別の印刷技術への転換ではない。それは印刷から印刷でないものへの転換なのだ。技術や素材ではなく概念そのものの転換である。この転換過程がそうそう簡単に完了しないであろうことは容易に推測がつく。(p.94) 「印刷という複製技術が存在しない世界で読書というような行為がなりたちうるのだろうか」という問いは、「私たちは仮想現実のうちにあっても、はたしてなんらかの安定した生活習慣をつくりあげることができるのだろうか」という、さらに大きなもう一つの問いにつながってゆく。もしそこで安定した生活習慣をつくることに失敗すれば、私たちはもう、これまでどおりの意味での人間でありつづけることはできない。すなわち、人間はお化けになる。(pp.95-96)
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発掘したので遡って登録。以下,読了当時(2008/08/18)の感想: 10年ほど前の本。意外と原稿用紙はまだ市販されてる。紙媒体がなくなるには、まだまだとてつもない時間がかかるんじゃなかろうか。
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