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うるさい日本の私 「音漬け社会」との果てしなき戦い
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 洋泉社/ |
発売年月日 | 1996/08/15 |
JAN | 9784896912241 |
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うるさい日本の私
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商品レビュー
4.5
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「スピーカー音恐怖症」の人の本。 自分は著者の様な恐怖症とまではいかないが、音に敏感に反応してしまい不快になることが多いので、出歩く時はノイズキャンセリングのヘッドホンをしている程度に音に忌避感を抱いているし、海外でも日本より静かな国に行って帰国するとスピーカー音が気になることも多いので、この本には心底共感出来た。 ただ、最後の最後に「『伝え方』を気にするより、とりあえず個人として意見を表明することが大事」というような意味の文章があり、もしかするとこの本が書かれた1996年と現代で価値観のズレがあるのか、著者の恐怖症がスピーカー音だけに限定されていて人が直接声帯で発する大声には恐怖症状が出ないのかわからないが、うるさい事象にうるさく文句を言うことでうるさいが増えてしまうし、もし皆がそうした場合行き着く先はギスギスした社会のような気がするので「伝え方は気にせず」という点だけ自分には理解出来なかった。 この本を参考図書にしている『静かな街を考える会』にも興味が湧いた。 p. 14 第一に気がつくことは、私たちの身の周りには実効を直接期待しない、たんなる希望的理念の表明に終わってしまっている細かな規則があまりにも多い、という事実である。 p. 18 私は「車内への危険物のもち込みはご遠慮ください」という放送を流すことは、「車内で人を殺すことはご遠慮ください」という放送を流すのに劣らず馬鹿げていると思うが、これがマジョリティには伝わらないのである。 p. 35ひとことで言うならば、こうした放送は親切そうに見えて、そのじつ個人が個人の責任において行動すると言う成人として当然の振る舞いを阻害するということです。 p. 110 日本人は「走音性動物」? おおかたの現代日本人は機械音を日々全身に浴びても「なんとも感じない」のではない。むしろ、——走光性の虫が光に吸い寄せられるように——機械による轟音に積極的に引き寄せられているのだ。
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哲学塾カントの主宰者でもある 「闘う哲学者」中島先生の一冊。 社会と真っ向から対峙した闘争記(?) 中島先生の著書にはそのようなものが多いですが、 これもその一冊。とくに第4章が好きです。
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確かに、考えてみれば無駄な放送は多い。「実効を直接期待しない」言葉がいたるところで空回りしており、…紋切り型の言葉が機械的に放出され続け、それがいかなる効果を持つか、だれも真剣に考えないのだ。」という苛立ちは尤だと思う。思うが、今まで私は何となく聞き流していたし、作者のように苦痛...
確かに、考えてみれば無駄な放送は多い。「実効を直接期待しない」言葉がいたるところで空回りしており、…紋切り型の言葉が機械的に放出され続け、それがいかなる効果を持つか、だれも真剣に考えないのだ。」という苛立ちは尤だと思う。思うが、今まで私は何となく聞き流していたし、作者のように苦痛も感じなかった。自分を外から眺める新たな視点をいくつも貰える本です。しかし、自分は感じないけど他人は感じるという痛みを理解し配慮することの何と難しいことか…。 作者が怒りに浸りすぎず、抗議に走る自分の姿を道化にして(「ドン・キホーテ」、多分わざとな「戦闘員」「格闘」「闘争」等の多用)る部分があるのがよかった。所々吹いてごめんなさい。
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