診察マニュアル 身体所見のとり方

黒川清(編者), 柏木平八郎(編者)

• 販売会社／発売会社: 南江堂/
• 発売年月日: 1996/06/15
• JAN: 9784524205073

商品レビュー

2024/09/11

本書は診察技術のうち、身体所見に特化してまとめたものです。
東海大学（当時）の黒川清氏を筆頭に、各科の医師１７名が共同で執筆されていました。

近年、検査機器が目覚しく発達していますが、疾患の８割は身体所見のみで診断可能だとされています。
検査機器の濫用を戒め、診て、考えること、五感を駆使した診療の重要性を啓蒙したいという思いが執筆動機だとしていました。
記載内容は全科に及び、病歴の取り方から始まり、バイタルサインの評価から、顔面、心臓、胸部、腹部、性器、四肢、脊柱、神経、救急などが解説していました。
白黒写真ですが詳細な触診の様子が掲載されていて、写真に内臓の透視図が描かれているので、不可視の臓器類の位置関係がつかみやすいように工夫がされていました。
出版は２０年以上前ですが、古さを感じさせない編集で、読み応えがありました。