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眠れない夜には星を数えて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 大和書房/ |
発売年月日 | 1996/11/30 |
JAN | 9784479670209 |
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眠れない夜には星を数えて
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
『うまく眠るために「リラックスしましょう」とは言いますが、誰も「集中しましょう」とは言いません』 と始まる本書は、漫画家の吉野朔実さん提案による、『いっそ、集中してみたらどうでしょう?』から端を発した、眠りにつく前に、ちょっとだけ罪の無い面白いことを考えること、それは、吉野...
『うまく眠るために「リラックスしましょう」とは言いますが、誰も「集中しましょう」とは言いません』 と始まる本書は、漫画家の吉野朔実さん提案による、『いっそ、集中してみたらどうでしょう?』から端を発した、眠りにつく前に、ちょっとだけ罪の無い面白いことを考えること、それは、吉野さんの心の中にあるカオスな一面に触れられることでもあった、完璧ではない人間の思考する面白さでもあり、これを読むと、何故、穂村弘さんと仲良しなのか、ちょっと分かったような気がする(笑) Ⅰ「眠り姫の名前は」 「精神安定語」の、自分は子供を産まないかもしれないと思った時の、いたたまれない気持ちを正当化するための言葉に爆笑してしまったが、正当化するは『落ち着かせる』に代替することが可能である上に、その言葉が本当かどうか、正しいか正しくないかとか、それはあまり重要ではない、この大切さは生きていく支えになりそうで、とても共感できた。 それから、「**といえば」の「デビッドといえば」にインスパイアしたと思われる吉野さんの、デヴィッド・ボウイのアルバム「ヒーローズ」のジャケ写の上に、たくさんの猫の足跡が付いている絵を見たとき、「これって『ザ・ネクスト・デイ』の予言か!」と、少しゾクゾクするものがあり(本書は1996年発売)、そんな得体の知れぬ怖さは、次の章に引き継がれている。 Ⅱ「夢を見ずに眠る夢」 『タイムマシンは人が乗る物と言うよりも、人の中にあると考えた方が無理がない』の思考法に、なるほどと思えたまでは良かったが、ここから先は、怖い内容のオンパレードとなり、「幽霊の正体見たり見なかったり」の最後に書かれた、別荘を借りた姉妹のエピソード、完全にホラー映画そのものなのに、これが事実って怖すぎて最早眠れませんと思ったのも束の間、今度はアンパン工場の事故が元となった、これまた事実の話に、しばし呆然となり、まさに「混乱は新世界のはじまり」。 Ⅲ「雨の夜にも星は出ている」 吉野朔実さんの朔実を「朔美」と間違える、これはいかにもありそうと思いつつも、ファンがあるバレエダンサーの名前を間違えるのはちょっとな・・・まあ、外国人のそれは確かに紛らわしいし、だから、その間違え方にはちょっと笑ってしまうんだけどね。 また、面白そうだなと思ったのは「名前について」の、眠りにつく前に、自分に似合う名前、相応しい名前を考えてみることであったが、これには続きがあって、『どんなのをつけてもそのうち飽きてしまう』の哲学的考察には、面白いだけでなく何か深いものがあり、そんなところにも吉野さんらしさが。 そして極め付けは、吉野さんご自身がお母さんから受けた強烈な記憶のカミングアウトで、勿論、お母さんは善意でやっていたから責められないのだけれど、その彼女の生々しい独白を、一人でそっと聞かせてもらっているような感覚は、なんとも刺激的だった(だから眠れなくなるんだって)。 等と、あれこれ書いてきたが、これらの吉野さんのアイデア(思惑?)には、実は意図があって、ここでの眠るための発想の転換からも分かるように、彼女の言葉を借りると、『物事ちょっとひねくれて、裏返して見ると世界が少し変わります』ということであり、それは『自分で自分を裏返すこともできる』し、『コンプレックスを裏返して自慢にする』ことも可能な、「人生を生きていく上で、視点をちょっと変えてみると、楽しくなるかもよ」という、メッセージが込められていたのだと思い、それは三章のタイトルの、『雨の夜にも星は出ている』からも感じられた、見えないものを感じることの大切さであると共に、人生に正解の無い素晴らしさ、それは、表紙の『?』にも見える吉野さんの絵が、何よりも声高に主張していたのであった。 ちなみに本書の初出は、私にはちょっと懐かしいPARCO発行のフリーペーパー『GOMES』(1994年7月号~96年2月号)だそうで、改めて、当時のPARCOの、独自性のある、ちょっと刺激的なカルチャーを発信し続けていた面白さを実感出来たことが、何か当時の時代性の素晴らしさまで思い出せるようで、とても新鮮さを覚えたのが、印象的でした。
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タイトルはかわいらしいけれど、日常に潜む微毒を表面化したような作品。ベッド下の鎌男とフジツボがかかとの骨にびっしりのエピソードはゾクゾクする。
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優しいエッセイ。 ライオンとサルなどの動物と旅をしていて、何を残していくかってのが面白い。私は実用的なのを残すだろうな。サルはさっさと捨てる。
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