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花のレクイエム
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花のレクイエム

辻邦生(著者)

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花のレクイエム

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1996/11/15
JAN 9784103142188

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商品レビュー

4.3

6件のお客様レビュー

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2022/03/27

その季節にその花が咲いて誰かを思い出すって祈りのような呪いのような、とても哀しくて幸せな事だなと思った。

Posted by ブクログ

2020/02/17

絵と文章なので絵本にカテゴライズしたが,とても味わいがあり12ヶ月がそれぞれの花で彩られていて素敵だ.関係ないようで不思議と響き合った絵と物語.素晴らしい.特に「すみれ」が好きだ.

Posted by ブクログ

2013/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

花とつかの間の出会いの物語。儚げで美しい人と花はオーバーラップするものがあるけれど、人にはいつか最期が来るが、花は翌年もその先も延々と同じく咲く。それが切ない。 (山茶花)城下町、自分の目の前で嫁いで行き、早くに亡くなった初恋の人。(アネモネ)慎ましく亡くなった叔母の、アネモネを一輪一輪雪の中に撒きながら踊った過去。(すみれ)「彼女の美しい清らかな身体からすみれが咲きますように」・・・あなたに合えたことだけは運が良かったと最後の手紙をくれた子。(ライラック)つかの間預かった難民の少女とのモーブ(薄紫)色の思い出。(クレマチス)森の奥のクレマチス(一番好きな花)を教えてくれた加奈。彼女の「軽やかな微笑み以上に私が好きなものは地上にはないのだから」(紫陽花)雨に濡れた花の記憶(自分のなのか母のなのか)と男の影。「紫陽花がはじめから心に見えていたように、すべてははじめから決まっているように思えた」(百合)情熱的なばかりではなく、「ひっそり高貴に匂う恋だってあるのだ」(向日葵)「お日様に憧れて、・・・結局、恋焦がれて、しおれてしまうんですものね」(まつむし草)お互いテニス好きで、自分以外とテニスをしてると嫉妬するほど好きな彼女との薄青い可憐な思い。(萩)実家の清楚華麗な花の前で女は愛する男のために殉じるほかないという思い込みは婚約者の言葉で違うものへと書き換えられる。(猿捕茨)思いがけない頃に無言来ては木の枝だけ差し出す。「やさしさと同時になぜか冷酷な残忍さも感じた」恋捕茨。(クリスマスローズ)養女になって離れ離れになった双子の妹との再開。美しい花弁は萼で、小さな蕊の塊=貧弱な茎のようなものが花。美しいものに守られた謙虚な人。

Posted by ブクログ

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