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よみがえれKBS京都 放送の灯を消さないで-再生への二千日
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よみがえれKBS京都 放送の灯を消さないで-再生への二千日

グループがんばれKBS(編者)

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よみがえれKBS京都 放送の灯を消さないで-再生への二千日

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 つむぎ出版/
発売年月日 1996/08/20
JAN 9784876681099

よみがえれKBS京都

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2016/06/01

 佐野眞一「カリスマ」流れで読んだ本。  バブル以降、ダイエーはブクブクと膨らみ、ついには怪しい不動産やファイナンス会社を傘下に持つようになった。そして金にまみれたその黒い手は、京都のローカルラジオ放送局「KBS京都」にまで伸びていったのだ。  1989年5月、社員に知らされず突...

 佐野眞一「カリスマ」流れで読んだ本。  バブル以降、ダイエーはブクブクと膨らみ、ついには怪しい不動産やファイナンス会社を傘下に持つようになった。そして金にまみれたその黒い手は、京都のローカルラジオ放送局「KBS京都」にまで伸びていったのだ。  1989年5月、社員に知らされず突然10億円の増資。それにより筆頭株主は京都新聞社から山段芳春、許永中らブラックな面々にとって代わり、新たに経営陣に伊藤寿永光、福本邦夫らの名前があがることになった。伊藤寿永光…なんか聞いたことがありますよね。そう、イトマン事件に登場したブラック金脈。住友銀行頭取とやたら仲が良く、イトマンに絵画を法外な値段で買わせてていたあいつ。楡周平「修羅の宴」で読みましたね。イトマンの役員にももぐりこんでいたあいつです。  そしてその年の6月、KBS京都の不動産と機材がすべて、146億円の根抵当権に設定されてしまったのだ。債務者はケービーエス開発、根抵当権者はダイエーファイナンス(ここでダイエー登場)。驚いたことにケービーエス開発は根抵当権設定の4日前ににわかに作った会社だ。明らかに住友銀行から(ダイエーファイナンス経由で)巨額のお金を引き出すために仕込まれた罠。そしてこのすべてのお膳立てをしたのは、だれあろう住友銀行だった。融資名目のゴルフ場開発は実施されず、110億円はKBS京都が大阪府民信用組合から借りたお金の返済にあてられ、残りは返済の利息分として住友銀行に通知預金をし、そこからダイエーファイナンスへ利息が払われた。住銀はダイエーファイナンスを通した迂回融資と、先取り利息を通知預金に組んだことで二重に利鞘を稼いだことになる。  KBS京都は1988年に大阪府民信用組合から100億円を借りている。この資金が何に使われたのか、今もってわかっていない。ただわかっているのは、大阪府民信用組合は、許永中と伊藤寿永光の「金庫」と呼ばれていたということだ。  バブルという時代は本当に数多くの悲劇を生み出した。そんな中、どれだけ汚い手を使って荒稼ぎしても、最終的なお咎めをまぬがれてきたのはメガバンクの面々だ。  自分たちの知らない間に、愛する会社のすべての土地、社屋、放送機材が根抵当権に設定され、会社倒産の危機を迎えたとき、労働組合の人々が立ち上がった。民放連も巻き込み、10万人署名運動から始まり20万人、40万人と輪が広がり、全国規模へと広がっていった「KBS京都を救え」の輪。最終的に公正な第三者が介在して会社を持ちなおす「会社更生法」という手段で自分たちの会社を守り切った、組合の方々にエールを送ります。    

Posted by ブクログ