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サッチャー回顧録(下) ダウニング街の日々
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サッチャー回顧録(下) ダウニング街の日々

マーガレットサッチャー(著者), 石塚雅彦(訳者)

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サッチャー回顧録(下) ダウニング街の日々

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本経済新聞社/
発売年月日 1996/09/17
JAN 9784532162016

サッチャー回顧録(下)

¥220

商品レビュー

5

2件のお客様レビュー

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2016/07/09

テレビなんかでは強面の部分が強調されがちですが、本当のサッチャーは思慮深く責任感が強い人だということがよくわかります

Posted by ブクログ

2007/05/05

回顧録の下巻、この巻のハイライトは(1)東ヨーロッパでの共産主義崩壊・ドイツ統一問題(2)イラクのクウェイト侵攻(3)サッチャーの首相辞任、といったあたりになるであろうか。上巻と比較すると、純粋なイギリスの内政問題(教育や住宅など)や、政治抗争の内輪話的な記述がけっこうあり、その...

回顧録の下巻、この巻のハイライトは(1)東ヨーロッパでの共産主義崩壊・ドイツ統一問題(2)イラクのクウェイト侵攻(3)サッチャーの首相辞任、といったあたりになるであろうか。上巻と比較すると、純粋なイギリスの内政問題(教育や住宅など)や、政治抗争の内輪話的な記述がけっこうあり、その部分は少し退屈である。まぁ、それでも充分に楽しんで読むことができた。サッチャリズムによって、イギリスの経済は回復した、と言われていて、私もそう思う。回復した理由は、逆説的なのであるが『景気回復・維持に関して政府が出来ることは、ほとんどない』ということを認めたことなのだ。社会主義的・共産主義的な政策のもとでは勿論、ケインズ主義的な経済学(それ自体は自由経済前提)のもとでは、政府の役割が非常に重要である。純粋な共産主義では私有財産権を認めないわけだし、一国の経済、例えば何をどの程度生産するか等については、基本的には中央集権的に国が決めることになる。ケインズ主義(ケインジアン)の経済学のもとでは、基本は自由主義経済体制であるが、特に不況期には政府支出を増やして(例えば公共事業をたくさん行うこと等により)、政府が「需要を創出」することによって景気回復を図ることが中心的な命題になっている。サッチャーが首相に就任した当時のイギリスは、これらの考え方をもとにして、(1)政府支出の増大、結果的に財政の赤字、ひいては金利上昇とポンド高(2)社会主義的政策の推進、例えば、基幹産業の国有化や労働組合の権利強化、といった政策を進めていた。サッチャーは、政府支出の削減・財政の黒字化・基幹産業の民営化・労働組合の民主化といった政策を採用し、国の経済を健全化したわけである。要は経済に対する「政府の関与を可能な限り小さくする」ことにより、経済の立て直しに成功したわけである。でも、これって何かに似ていると思いませんか?そう、小泉首相の構造改革と同じ考え方なのです。また、サッチャーよりも少し遅れてアメリカの大統領となったレーガンの経済政策、いわゆるレーガノミックスと呼ばれた政策も、基本的に同じ考え方を採用している。当時ベストセラーになった「選択の自由」という本を書いた、ミルトン・フリードマン等のいわゆるマネタリストの考え方に沿った経済政策である。要は、公正で自由な競争によって経済の効率は最大化する(政府よりも民間の方が、競争がある分効率的)、政府の役割は、それら公正で自由な競争を担保す法的・制度的枠組みを整備すること(だけ)だ、という考え方なのである。非常にシンプルな考え方なのであるが、日本の例を見ても分かるとおり、この考え方に沿った政策をとるのは、政治的に非常に難しいのである。公共投資が減れば、それによって利得を得てきた既得権益層が損をすることになるわけで、また、それら既得権益層が現政権の支持基盤であることが通常なので、それら既得権益層の利益を差し置いて、この政策をとるのはかなり難しいことなのである。小泉首相のような、確固とした指示基盤を持たず、かつ、国民支持率の高い政治家であれば出来るであろうが。事実、安部首相になってから、「地方の復権」とかという名目のもと、公共投資削減についての声が聞かれるようになってきている。まぁ、日本のことは差し置いて、サッチャーのことに戻る。イギリスは、保守党と労働党の2大政党があり、サッチャーは保守党党首でもあった。サッチャーが首相になる直前の政権は労働党政権であり、労働党はその名が示すとおり、社会主義的な政策を推進してきた党なのである。その政策が、誰の目から見てもうまくいっていないことが明白だったわけで、それがイギリス国民がサッチャーを、というか、保守党を政権政党として選択した理由であった。ということで考えると、まぁ、結論はイギリス経済を立て直したのは、イギリス国民であった、ということになるのである。

Posted by ブクログ

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