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「彼女たち」の連合赤軍 サブカルチャーと戦後民主主義
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1996/12/20 |
JAN | 9784163519807 |
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「彼女たち」の連合赤軍
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
自分の知識のなさゆえか、著者の思考が無方向に展開される故か、書かれていることを十分理解できなかった。結局著者はこの著作でなにをいいたかったのだろう?
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これはジャン・ボードリヤールの消費社会論を70年代左翼運動と絡めて論じたものだ、と感じた。 連合赤軍の一連の事件を男女の問題、「かわいい」文化、消費社会といった視点から論じている。とてもわかりやすい。 後半は吉本隆明論、オウム論など少しずれてきていて残念。寄せ集めて1冊にまとめた...
これはジャン・ボードリヤールの消費社会論を70年代左翼運動と絡めて論じたものだ、と感じた。 連合赤軍の一連の事件を男女の問題、「かわいい」文化、消費社会といった視点から論じている。とてもわかりやすい。 後半は吉本隆明論、オウム論など少しずれてきていて残念。寄せ集めて1冊にまとめたようなので仕方ないのかな。
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2月5日、永田洋子が死刑執行を待たず66歳の誕生日の3日前に獄死しました。 奇特な方が開いておられる『永田洋子さんを取り巻く状況と彼女の近況』というブログを読むと、もう何年も前から寝たきりで脳萎縮がすすんでいたらしく、27歳のときに連合赤軍事件で逮捕されてから、およそ39年間余...
2月5日、永田洋子が死刑執行を待たず66歳の誕生日の3日前に獄死しました。 奇特な方が開いておられる『永田洋子さんを取り巻く状況と彼女の近況』というブログを読むと、もう何年も前から寝たきりで脳萎縮がすすんでいたらしく、27歳のときに連合赤軍事件で逮捕されてから、およそ39年間余り拘束されていた人生もついに大団円を迎え、ようやく安らかな眠りについたというわけです。 吉永小百合やタモリと同じ1945年生まれということは、朝鮮戦争とベトナム戦争という2つの対岸の火事のような戦争と、東京オリンピックと大阪万博という無理して突貫工事の末に開いた見世物興行による特需によって、高度成長期というインチキな見せかけの好景気/経済発展/生活の豊かさに踊らされた世代ですから、のほほんと時代にもっと迎合していれば、何もそんなに悲惨な人生を送らなくても済んだものを。 ただ、死者に鞭打つようで申し訳ないようですが、おそらく安らかな眠りでいられるはずはありません。 あの世には、妙義山中でリンチによって殺害された12人が、手ぐすね引いて待っているからです。 尾崎充男(22歳) 進藤隆三郎(21歳) 小嶋和子(22歳) 加藤能敬(22歳) 遠藤美枝子(25歳) 行方正時(25歳) 寺岡恒一(24歳) 山崎順(21歳) 山本順一(28歳) 大槻節子(23歳) 金子みちよ(24歳) 山田孝(27歳) という12人の、1971・72年当時まだ20歳代の暴行の末に殺された若者たちが、40年の歳月を待ち続けて怨念の彼方で待機しているのです。 あともう2人を忘れていました。リンチ事件より前に、脱走したメンバーを殺害するよう命令を出して殺していたことを。 早岐やす子(21歳) 向山茂徳(20歳) 2人とも首を絞められて殺されました。(敬称略) 社会のまちがいを正して、そのありかたの根本的な改革を願って実行に移すことが革命だったはずですが、どこでどう何を見失ったのか。 後に起こった坂本弁護士家族殺害や地下鉄サリン事件のオウム真理教の一連の虐殺行為とともに、革命志向と宗教至高という違いはありますが、知識習得だけが先行した未成熟な人間形成途上の若者たちが起こした殺戮というこの前代未聞の事件は、けっして他人事ではなく、世人が考えるより以上に深い問題として、現代に生きる私たちの背中に重くのしかかる原罪として存在している気がします。 ・・・と、ここまでは私のつたない愚考ですが。 この本は、この40年あまりの間に書かれた関連する書籍の中でも出色のもので、異才・大塚英志お得意のサブカルチャー論から援用した連合赤軍論というので、革命的でも一般良識的でも、ましてや警察権力的でもない,それはきわめて私たちの日常に卑近な女性性という問題の指摘でした。 永田洋子の最初の総括=制裁=粛清の矛先が、遠山美枝子さんのしていた指輪が革命戦士に相応しくないということだったこと。他にも髪を伸ばしていて、鏡を見ていて、化粧をしていた。 小嶋和子さんは恋人の加藤能敬さんとキスをするところを見られ、大槻節子さんは美人だったので髪を切られて殺され、金子みちよさんは妊娠8カ月で胎児とともに殺されました。 化粧をするとは革命戦士にあるまじき行為だ、と言われて反論も出来ずに殺されてしまうという似非革命行為。 当時のウーマンリブも、男女同権以上に女の権利主張を強く意識し、男と同じ格好をして働き、出産・子育て・育児もやってのけという無理難題をしょって立つ頑張りを自ら強要したのでしたが、考えてみれば、それは一方の男性の無理解から来るあらかじめの覚悟だった以上に押しつけでもあった、つまり社会全体の有無を言わせぬ強制だったといっても過言ではないと思います。 革命的でもなんでもないことを、ウーマンリヴの闘士も革命戦士も、そのよってたつ美意識(?)が革命的だと信じて殺し殺されたわけですが、その根源がなんと彼らが忌み嫌うただのブルジョワ社会の常識だったと種明かしされたら、さぞかし爆笑ものでしょうが、それ以上に殺された直接の理由が、永田洋子の革命とは何の縁もゆかりもない嫉妬心・猜疑心・劣等感・残虐性によってだと知ったらどうでしょうか。 普通、人が死んだらほとんどは安らかな永遠の眠りにつくはずですが、永田洋子の場合はそうはいきません。阿鼻叫喚の中で永遠に悶え苦しんで、それこそ死んだ方がましだという境地で、これから何億万年も居続ける権利を与えられた極悪人なのですから。・・・・嗚呼、合掌。
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