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オリジナル・サイコ 異常殺人者エド・ゲインの素顔 ハヤカワ文庫NF
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 1995/02/28 |
JAN | 9784150501884 |
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オリジナル・サイコ
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商品レビュー
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母親に抱かれる幼児に戻りたがり、中年女性を殺し墓から掘り出した死体から皮膚を剥いでマスクを作り胸や下腹部を切り取って身に付け母親に包まれようとした田舎町の初老の男。剥いだ皮膚で椅子の皮を張り生首を部屋に飾っていた。50年代全米を震え上がらせ映画サイコのモデルとなりその後のスプラッ...
母親に抱かれる幼児に戻りたがり、中年女性を殺し墓から掘り出した死体から皮膚を剥いでマスクを作り胸や下腹部を切り取って身に付け母親に包まれようとした田舎町の初老の男。剥いだ皮膚で椅子の皮を張り生首を部屋に飾っていた。50年代全米を震え上がらせ映画サイコのモデルとなりその後のスプラッターホラーに多大な影響を与えた異常殺人者エド・ゲインのノンフィクション。厳格で支配的な母親に育てられ表面的には普通に見えた静かな隣人エドの内面には狂気が育っていった。母の狂気がどれだけ悪影響を与えたか。様々な精神鑑定が行われるがエドの考えていたことはあまり描かれていない。犯行時の彼の記憶が曖昧だからでもある。作者はエドを肯定も否定もしない。狂気は他者との関係の中で育まれるのか。読後は常識の基準が強制的に覆され手の施しようのない不安感が頭の中に淀む(´ω`)
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オリジナルサイコ 2019/03/27 ハロルドシェクター著柳下毅一郎訳。原著deviant(常軌を逸した、の意)は89年刊行、早川NF文庫95年翻訳。著者は大学の教授でフォークロア研究が専門だが実録犯罪書作多数。 「サイコ」「悪魔のいけにえ」「羊たちの沈黙」や「XFILE」s1第3話の肝臓で巣をつくるユージーン、などの元ネタとなった20世紀殺人者の大御所エドゲインについてのノンフィクション。私の場合ユージーンだけど、知らないうちにエドゲインに触れている。というわけで折に触れてwikipediaなどでちらほら知ってはいたが、本格的な評伝を読んでみるといやはや詳述してある。舞台となるのは800人を超えることがない田舎町ウィスコンシン州プレインフィールドで、まずは地元の歴史書に書かれた1853年に起きた殺人事件からはじめて(土地をめぐるいさかいの末私刑で絞殺した事件)、父ジョージゲインのアル中とDV、女傑の母オーガスタへの絶対の帰依、兄ヘンリーの42歳での突然死(火事による事故死とされるが頭部に殴打の傷)、そして孤独のうちに引き起こした2件の殺人事件と「作品」の数々、検死解剖の詳細な報告書、競売にかけられたゲインの車の落札価格(760ドル、犯行時使われた49年型フォードセダン、見物客は2万人)。およそ何でも書いてある。 事件後エディは「見せたいものがある」といって判事を地元へ誘い出し一度は報道に邪魔されて頓挫したり、事件前から思わせぶりな言動が多かったが(メアリーホーガンが失踪したときに発した「うちにいるよ」)、けむに巻かれるまま報道も噂もふりまわされ(多数のゲインジョークなるものが生まれた)、結局墓からいくつかの死体を盗み出したのは認めたものの(棺の中にエディの金てこが残されていた)、当の2件の殺人についてはぼーっとしていて覚えていないとして自白は結局引き出せず、そのほかの幼女ら失踪については依然わからぬまま。精神病院に入院して規則正しい生活に慣れすっかり肥えたエディが、事件発生からちょうど10年後裁判をうけるため法廷に現れ、かつてのつば付き帽と作業着ではなくスーツ姿に身を包み10年前同様チューインガムをかんでいるのが異様である。 P249で精神病院に入院し殺人の動機について聞かれて、犬が原因という答えが印象深い。エディは自分と母が目撃した事件を弁護士にこう語った。干し草を求めに近所を訪れ、家の主人が子犬を殴り殺しているところに出くわした。女性が家から飛び出してきて男にやめるように頼んだ。それを見たゲインの母は、二度目の発作に襲われ死ぬことになった。その女性は男と結婚もしておらず、「そこにいてはならなかった」。エディが母親を失い結果孤独のうちに狂気に陥ったことの遠因はその場にいた女性にある、というのだ。 エディの部屋は家族があいついで死んだあと急激に汚くなった。p72に部屋の様子が書いてある。空き缶、新聞、腐食した道具、壊れたアコーディオンと弦のないヴァイオリン、乱雑に積み上げられたオーバーオール。唯一手入れされて見えるのが銃器。22口径のライフル2丁、22口径のピストル、7,65mmモーゼル拳銃、12番径ショットガン。そして大量のパルプ雑誌、冒険ものや実録犯罪が好きだがとりわけお気に入りはナチもので、巨大な胸をしたブロンド女がゲシュタポの制服を着て乗馬鞭を強制収容所の囚人の背中に叩きつけるようなしろもの。イルゼコッホがつくった人皮ランプシェードも知っていたようだ。それに19世紀英国の墓掘り人のゴシック本なども読んでいた。
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映画“サイコ”のモデルとなったエドワード・ゲインの生涯が綴られています。 母親の支配と妄想に囚われた三重人格のノーマン・ベイツは強烈ですが、現実に存在していたエド・ゲインはそれを凌駕します。 結局彼は狂気を理由に無罪となりますが、正気と狂気の境目はどこにあるのでしょうか。 多くの...
映画“サイコ”のモデルとなったエドワード・ゲインの生涯が綴られています。 母親の支配と妄想に囚われた三重人格のノーマン・ベイツは強烈ですが、現実に存在していたエド・ゲインはそれを凌駕します。 結局彼は狂気を理由に無罪となりますが、正気と狂気の境目はどこにあるのでしょうか。 多くの実際的な宿題を残しただけでなく、彼は小説・映画など文化的な面にもアイデアを提供しました。 エド・ゲインは、今も生きているのです。
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