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最後の夏 一九七三年巨人・阪神戦放浪記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | マガジンハウス/ |
発売年月日 | 1995/07/20 |
JAN | 9784838706167 |
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最後の夏
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前説 球団創設89年の阪神タイガース。ファンになったのが小4。本書副題の1973年は阪神ファンになった初年度に当たる。以来51年間応援し続け、89年の歴史の約6割を目の当たりにしてきたことになる。ただ2代目ミスタータイガース 村山実の勇姿は知らず、私的タイガース史は江夏・田淵から...
前説 球団創設89年の阪神タイガース。ファンになったのが小4。本書副題の1973年は阪神ファンになった初年度に当たる。以来51年間応援し続け、89年の歴史の約6割を目の当たりにしてきたことになる。ただ2代目ミスタータイガース 村山実の勇姿は知らず、私的タイガース史は江夏・田淵から始まっている。 阪神の球団史を語る上で『監督更迭と招聘をめぐるお家騒動』『優勝目前にしての急失速』のふたつは避けて通ることはできず、あのバックスクリーン3連発も、僕の中ではたまにはそういうこともあるでしょう的存在。 1965-1973年までの巨人9連覇中、阪神は2位になること5回。これを指して万年野党の社会党から『阪神タイガース社会党説』と揶揄されたこともあった。一方、ストーブリーグの主役を張ることしばしば。お家騒動はまるで前任者からの申し送り事項よろしく阪急阪神が統合されても、今なお連綿と受け継がれている。 本書はまさしくこのふたつの象徴ともいうべき、オールド阪神ファンにとって、忘れようにも忘れられない1973年の苦々しい事実をきっちりくっきりと炙り出している。 著者は『江夏の21球』で知られる山際淳司。本書はまだ駆け出しの週刊誌ライター時代の著作で、当時の世相・世界情勢・東京の風景を織り交ぜながら、阪神ファンの〈ものの哀れ〉感を活写したノンフィクション。 あらすじ 舞台は1973年(昭和48年)のセ・リーグのペナントレース終盤戦。8月になっても首位から6位まで日替わりで順位が変動する、空前の覇権争いが繰り広げられた。 8月後半になり、巨人と阪神が抜け出すも熾烈なデットヒートは依然として続き、10月に突入。ようやく阪神が頭ひとつ抜け出し、129試合目にマジック1が点灯。中日戦を勝つか引き分けで優勝というところまで漕ぎ着ける。 勝てば9連覇を阻み、9年ぶりのリーグ優勝。その優勝のかかった中日戦。先発 星野仙一の前に打線は沈黙、2対4で破れる。巨人は九死に一生を得て、甲子園にて公式戦最終試合で雌雄を決することに。 著者は最終決戦に至るまでの戦譜を辿りながら、8連覇の立役者 長嶋・王に牙を剥く孤高のエース江夏とホームランアーチスト田淵、伏兵の殊勲と致命的失策、組織集団 巨人 vs 個の集まり阪神…という明と暗、陰と陽を丹念に描く。 その筆致はドライでもウエットでもなく、どちらかに肩入れしているようでもなく、判官贔屓の気風は端から排除。じゃあ傍観者の視点でクールに捉えているかといえばさにあらず。 推察するに、取材を重ねていくうちに、ただならぬ空気を孕んだ巨人阪神の死闘ぶりに魅入られ、見届けなければ…という使命感にも似た熱量を徐々に帯びていったのではないか。 感想 阪神ファンになったばかりの初年度に、優勝目前にしての大敗北はあまりに衝撃的すぎた。『伝統の一戦』って、どの口が言うてるねん!って叫びたいぐらい巨人が不落の城塞のように見え、はたして今後陥落させることができるのか…、と呆然としていた記憶がある。 川上哲治は掲げた〈先行逃げ切り×守り勝つ野球〉を浸透させるために、牧野茂をヘッドコーチに据え、投内連携・バントシフト等のフォーメーションを叩き込み、王・長嶋という稀代のクラッチヒッターの前にいかにランナーを溜めるか等、高い確率で勝つ野球を目指した。そのために『凡事徹底』は隅々まで行き渡り、脇を固める選手は役割を熟知し、川上野球は9連覇を生んだ。 1973年は連覇の立役者 長嶋に衰えが見えはじめ、阪神が一矢報いる最大のチャンスであった。江夏は24勝、田淵は37本塁打という投打の両輪が活躍しまくっただけに。 でも勝てなかった。立ちはだかったのは内紛。シーズン中に選手が監督を殴打する事件が2度、一緒に寺ごもりまでした江夏と金田監督とは口もきかない不穏な関係。また当時は観客動員も100万人に届かず、優勝すれば金がかかるから2位で良いと…のたまう球団幹部。 まったくもってダメだこりゃである。優勝に向かって鉄の結束の巨人、同床異夢の阪神。1973年夏から秋にかけての約80日間の死闘。時折、小4当時の記憶が交錯しながら読んだ、今もってほろ苦いドキュメント。 僕の中では1973年と言えば、ピンボールではなく、スカタンな阪神タイガースがスクっと立ち上がる。
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巨人の黄金時代その1973年の巨人VS阪神 私はまだ生まれていないこの時代、皆引退した姿しか記憶がない、往年の名選手の一挙手一投足に 鋭く切り込んだ1冊 スポーツとしての結果だけでなく、その選手の心情や、思いなど読んでいる側への臨場感を与えてくれる 1冊 阪神は優勝を狙え...
巨人の黄金時代その1973年の巨人VS阪神 私はまだ生まれていないこの時代、皆引退した姿しか記憶がない、往年の名選手の一挙手一投足に 鋭く切り込んだ1冊 スポーツとしての結果だけでなく、その選手の心情や、思いなど読んでいる側への臨場感を与えてくれる 1冊 阪神は優勝を狙える位置にいた、江夏、田淵、カークランドなどを要し首位に位置する。 しかし、川上巨人もゲーム差なしでくらいつき、V9の悲願を狙う。 心情表現が深いドキュメンタリー小説
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山際淳司は なにをかこうとしたのか? そのことが、1973年 野球が最後までもつれた 巨人阪神戦の戦いを 描く。 巨人は V9 がかかっていた。 そして、長嶋茂雄が 最後のシーズン。 巨人の闘い方 つねに 紳士たれと言われる 管理野球。 てんでバラバラであるが ひとつに まとま...
山際淳司は なにをかこうとしたのか? そのことが、1973年 野球が最後までもつれた 巨人阪神戦の戦いを 描く。 巨人は V9 がかかっていた。 そして、長嶋茂雄が 最後のシーズン。 巨人の闘い方 つねに 紳士たれと言われる 管理野球。 てんでバラバラであるが ひとつに まとまろうとする阪神。 『イワシは どんなことしても ハマチやブリにならない。』 という言葉が 印象的に、 江夏と言う ブリになるオトコもいた。 ここで書かれているのは、 江夏と言うオトコの存在感。 しかし、阪神は 最後は ころっと負けるんだよね。 という 言い方が 何となくはまる。 野球をめぐって ニンゲンドラマと言うか 群像たちが つくりあげていく ひとつの歴史。 1973年を 表現する 手法として 巨人 阪神があった。 あぁ、これが 山際淳司の遺作なのか。 もっと、ふかく 野球というものを通じて、 ニンゲンを描きたかったのだろうね。 近寄ったり、とうざかったり、 その接近の手法は なんとも言えない職人のワザだね。
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