北朝鮮の最高機密

康明道(著者), 尹学準(訳者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋/
• 発売年月日: 1995/10/25
• JAN: 9784163508405

商品レビュー

2020/06/15

著者は北朝鮮の姜成山首相の娘婿であり、金日成とは10親等に当たるエリート家系の出身。1994年に脱北し、同書は翌年の95年に出版された。

25年前に出版された本ではあるが、北朝鮮については時々、こうした古い本を読み返すことには意味があると考える。出版された当時は、その情報の信ぴょう性や重要性を評価できずに見過ごされていた情報が、数年、あるいは数十年の時が経った後に初めて読み手に驚きを与える、ということがあるからだ。
同書に書かれている内容の多くも、すでに様々なメディアで報じられ広く知られているものだが、金正恩時代も８年が過ぎた今、金正日時代を振り返ることで一種の新鮮さすら感じることができる。

すでに新書で買うことはできなくなった古い本ではあるが、一読の価値はある。

2015/02/06

９５年。南へ逃げた総理の娘婿が、北朝鮮の上層部の実態について語った本。核開発についても書いているのだが、本人はその後突然発言を否定した、とあるのだけれど、その後それが事実であることがわかったんだろう。彼は一度政治的謀略で収容所へ入れられた経験もあるそうで、その実態もかなりひどいものだった。たぶん状況はいまも変わらないんだろうな。